マネジメント(エッセンシャル版)
いま、NHKでアニメ「もしドラ」やってますね。
「もしドラ」のおかげで、すごく敷居の高かったドラッカーが身近の存在になりました。
さて、私がドラッカーを読もうと思ったキッカケは、カッコつけるため。
だって、
「大前研一がこう言っていた」
「勝間和代がこう言っていた」
って言うよりも
「ドラッカーがこう言っていた」
って言ったほうが説得力増すと思うし、何よりカッコいいし、スゲーじゃんって思われそうだもの。
という不純な動機です ww
というわけで、今日はドラッカーの『マネジメント(エッセンシャル版)』についての自分なりの気づき、感想をこの備忘録に記録します。
ドラッカーの本を読んだのは3冊目。
でも『プロフェッショナルの条件』、『プロフェッショナルの原点』という、過去のドラッカーの著書からの抜粋や彼の名言を編集した本しか読んだことが無いので、ドラッカーを語っていいものかとも思う。(本作もエッセンシャル版だし)
ビートルズのベスト版しか聴いた事ない人がビートルズを語るようなもの。
まあ、個人的備忘録なので、ドラッカー信者さん、ご勘弁を ^^;
さて、私は所属する組織において、小さな組織であるがマネジメントする立場である。
しかしながら、今までの社会人生活で、まともに経営学、マネジメントなるものを勉強せずに突っ走り、いつの間にやら、こういう立場になった。
上司の見よう見まねで自分なりのマネジメントを構築してきた。
なので、行動や発言に一貫性がない。
朝令暮改、付和雷同してしまう。
さてさて、困った。
マネジメントとは何なのか?
本書を読もう。
目の前の霧が晴れた。
そもそもマネージャーとは何か?
決して権力なんかじゃない。
「組織の成果に責任を持つ者」
のことだ。
権限と権力を混同するとおかしくなる。
そこをはき違えてしまう悲しい例は数知れず。
マネジメントはもともと権力をもたない。
責任を持つだけである。
その責任を果たすために権限を必要とし、現実に権限を持つ。
それ以上の何ものも持たない。
そして、気になるマネージャーの資質をドラッカーは一言でこういう。
「才能ではない。真摯さである」
無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。
だが、真摯さの欠如は許さない。
決して許さない。
そのような者をマネージャーに選ぶことを許さない。
厳しいが、その通り。
そして、ドラッカーの「こんなマネージャーはいらない」
①強みより弱みに目を向ける者をマネージャーに任命してはならない。
②何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネージャーに任命してはならない。
③真摯さよりも、頭の良さを重視する者をマネージャーに任命してはならない。
④部下に脅威を感じる者を昇進させてはならない。
⑤自らの仕事に高い基準を設定しない者もマネージャーに任命してはならない。
ということは、この反対が、マネージャーの条件なのだ。
こういったところから、ドラッカーは人を大事にしてるのがはっきりと分かる。
人を有効に使うことが組織にとって一番大事なことだから。
僕が本書で一番好きな言葉がこれ。
「人こそ最大の資産である」
人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。
人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは費用であり、脅威である。
しかし人は、これらのことゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。
組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。
この言葉には目からウロコ、感動した。
そうなんだ。
1人でできることには限りがある。
しかしみんなが集まり、個々人の強みを発揮し、個々人の弱みを補完できれば、可能性は無限に広がる。
そしてイノベーションが生まれ、問題が解決され、人類は更に発展する。
勇気が湧いてきた。
自分の仕事は、自分のマネジメントは、最終的には人類の発展につながっているのだと。
最後に、先週のブログでとりあげたティム・ハートフォードの『人は意外に合理的』のこんな記述がある。
http://tatsuya1970.com/?p=472
ホモサピエンス(現代人)よりもネアンデルタール人の方が屈強かつ同程度の知能だったのにも関わらず、我々が生き残ったのはなぜか?
それはネアンタール人には「分業」という制度がかけていたためだ。
そう、ネアンタール人はマネジメントを知らなかった。
(関連エントリー)
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
http://tatsuya1970.com/?p=290
プロフェッショナルの原点
http://tatsuya1970.com/?p=310
プロフェッショナルの条件
http://tatsuya1970.com/?p=83
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