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30年ぶりのマッドマックスの新作「怒りのデスロード」から生きる勇気をもらう

 

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30年ぶりのマッドマックスの新作を観ました。

 

「怒りのデスロード」

 

この頭の悪そうな邦題からして、期待が高まります。

 

 

こんな感じです。

 

イスラム国?

 

 1012114 03

 

ヒャッハー!

 Mad max fury road

 

 

もう、最高です。

 

北斗の拳みたいですね。

いいえ、北斗の拳がマネしたんです。

 

 

このように今回のビジュアルも凄まじいのですが、

 

とくに、

 

ファイヤーギターマン

 Flameguitar

 

戦闘中にギュイーン、ギュイーンするんです。

なぜか、ギターが火を吹きます。

このセンスに脱帽マックスです。

 

 

 

こういう頭悪そうなのは、パス

と言ってるあなた。

 

だまされたと思ってみてください。

とても素晴らしい映画ですから。

 

 

 

 

では、何が素晴らしいかというと、

 

まず、第1点

 

映画本来の、映像や動きで見せるという基本が徹底されていることです。

登場人物は、ほとんどセリフはなく、解説もありません。

映像や小道具、役者の表情・仕草で、物語の背景、人物関係、心情などが、観客に伝わるようにできてます。

冒頭マックスが捕らえられ、脱走を試みるまでのシーンでは、ほとんどセリフがないにもかかわらず、映画での世界、物語の背景が、映像・小道具によって説明できてます。

マックスと女戦士との微妙な心の変化の移り変わりも、役者の表情、行動によって表現しています。

下手な映画は、こういったことをナレーターや役者にしゃべらせます。

バイオレンスに目が行きますが、こういった基本に忠実で丁寧な作りに、引き込まれます。

 

 

2点目

アートなところです。

1つ1つの画が、計算つくされてるようです。

砂漠をすごく綺麗に撮ってます。

敵のキャラも前衛劇団みたいで、クールです。

改造車もDQN的でなく、アートのようです。

ファイヤーギターマン、ドラム軍団も、クールです。

 

完成されたグラフィックアートを見るかのようです。

 

 

 

3点目

メッセージ性

 

まったく説明のない映画ですが、根底には多くのメッセージが流れています。

 

そのなかで物語のリアリティをもたらすために、女性の人権問題を物語の核としています。

これについては、多くのメディアが解説してますので、ここでは割愛します。

 

 

私が強く感じたのは

「希望を持つな。しかしそれでも生きろ!」

ということです。

 

マッドマックスの世界は、MADに染まって、どうしようもない絶望的な世界です。

希望を持てば、必ず裏切られる世界です。

でも本能が「生きろ」と命じます。

生きることに意味を持たすなんて甘いことを言ってる場合ではありません。

生きることに意味はないし、理由はありません。

MADな世界で、ただただ生きる。

マックスも敵も登場人物全てが、全力で生きています。

それがとても純粋で心を打たれます。

 

そして、

「逃げてはいけない。今いる現状を変えるしかない」

ってこと。

 

映画の前半では、マックスたちは約束の地である「緑の土地」への逃避行を続けます。

しかし、緑の土地はすでに汚染されていました。

それでも遠くへ逃避行しようとする人たちにマックスはいいました。

「逃げ続けても何もない、戻ろう」

 

私のように現状に不満があり、愚痴ばかりこぼしてる人間は、現状を変える努力もせず、事実から目をそらして、逃げてばかりいます。

青い鳥はどこか遠くにいるんだと思ってしまいがちです。

どこかに約束の地があると、探し続けています。

 

でも、青い鳥も、約束の地も、そんなものはありません。

本当に必要なことは、逃避ではなく、今の現状を変える勇気を持つことなのです。

 

 

 

 

以上、パッと見は、頭の悪そうな映画ですが、そんなことはないことはお分かりいただけたでしょうか。

 

それにバイオレンス映画につきもののエロもグロもありません。

不快なバイオレンスではありません。

 

 

なぜR15指定かわかりませんが、

男の子はもちろん

女の子も

見るべき映画だと思います。

 

2時間ノンストップでアドレナリンが沸騰し続けるヒャッハーな体験を是非どうぞ。

 

 

 

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