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TOAオフィシャル視察ツアー2019(その3:最終日とツアー全体の感想)

 

2019年7月2日(火)~7月5日(金)に、インフォバーンさん主催のTOAオフィシャル視察ツアー2019に参加してきました。

 

これは、第2のシリコンバレー、ブロックチェーンの聖地とも呼ばれるベルリンで開催されるTOA(Tech Open Air)というテクノロジーカンファレンスをメインとして、ベルリンのスタートアップ企業やイノベーション施設を視察するというものです。

 

その模様を備忘録メモとして綴ります。

 

 

7月2日(火):スタートアップ企業視察

7月3日(水)・7月4日(木):TOAへの参加

7月5日(金):イノベーション施設視察

 

 

 

今回は最終日(7月5日)の模様をお伝えします。

 

 

 

 

Baumhaus

オープンソーシャル文化を目指すバウハウスは、非営利組織として2012 年から活動を開始。

循環経済(サーキュラーエコノミー)に向けたプロジェクトを支援している。国籍を問わず、様々な属性地域住民たちに開かれたスペースとして相互に学び合うことを支援。

 

1

 

質問してみた。

「人がたくさん集まるのはいいが、どうすれば行動までつなげるのかアドバイスをいただきたい」

 

その答えは「共震」、何かをしたいと思う人間が集まれば共震が起こるという。

同じ価値観の日本人ばかり集まっても難しいと思う。ドイツの多様性だからできるのか。

答えはないけど、議論できて有意義な時間だった。

 

 

 

 

Holzmarkt

地域住民、アーティストによる都市開発として世界各国の年から注目を浴びている。

当初高層ホテルの建築計画を住民が反対。市民自ら資金を集めて、住民のための低層都市計画を開始した。敷地内にはバー、クラブ、保育園、レストラン、劇場、レコーディングスタジオなどを備えており、若手起業家、アーティスト、移民などが集結する。

 

2

 

 

(感想)

住民が自らの意思で、当局に1つ1つ規制を解きほぐして、街を作っていった様子を聞くにつれ、まちづくりについて理想的な住民と自治体・企業の関係があった。

自治体や企業が押し付けたものではなく、住民のコミュニティが自ら作っていく。それに自治体や企業も協力していくといったところだ。

先ほどの訪問場所で疑問を呈した問いの答えのヒントが見つかった。

イノベーターが集まるには、コミュニティの力、何か面白いことをやりたい人たちを支援すること。これが支援に値する人間かどうか判断するには、支援者にもテクノロジー、アート、イノベーションなどの深い洞察が必要だと感じた。

なお、ベルリンでコミュニティが生まれやすい要因として、(日本では軽視されるだろうが)クラブ文化もあるようだ。音楽、ダンスは、イデオロギー、民族を超えて人間を一体にする。ベルリンはクラブ文化が盛んで、このコミュニティでも毎週末はクラブパーティ、TOAでもクラブパーティが連夜ある。

 

 

 

p98a

世界的なタイポグラファーとして欧州デザインの殿堂に名を連ねるエリック・シュピカーマン氏の施設ラボ。3Dプリンタやレーザーカッターといったデジタルテクノロジーで製作された活版を旧式の活版印刷機で印刷する。デジタルが潤沢化した現代においてアナログの復権による新たな価値が浮上していく。

 

3

 

 

(感想)

このツアー全般を通じて、アメリカ主導のデジタリゼーションの津波に対し、ヨーロッパがどうデジタルを人間性に取り込んでいくのかという命題への取り組みが至るところにあることを感じた。

p98aで見られた3Dプリンタで作った活版でアナログ印刷するという取り組みにもデジタルと人間性の調和が表れていた。

 

 

 

 

振り返り・打ち上げ

最後は、参加者全員での振り返り。

 IMG 1672

 65967478 10100540631272612 5086922277124046848 o

 

 

 

 

そして、打ち上げ

 IMG 1675

 

 66095218 10100540631711732 8255826032322412544 o

 

 

お疲れ様でした!!!

 

 

 

 

 

最後に、ツアー全般の感想

 

Decentralization  分散、Susutainable 持続可能性、Generation Zがキーワードだと感じた。それにブロックチェーン、モビリティが目立っていた印象である。私が恐怖を感じたのは、ブロックチェーンなど分散型システムという呼び方をするが、それが危機感を減させているのではと思う。英語ではDecentralization 、つまりCentralizationをDeすること、中央集権を破壊すること。デジタルに長けたスタートアップがあらゆる業界を殺しにかかっている。鈍な恐竜が俊敏な哺乳類の駆逐されたように、AppleがCD業界、ヘッドホンステレオ、デジタルカメラ、携帯電話業界にしたこと、Amazonが、小売業界にしたことがあらゆる業界で起ころうとしている。

人間を国家や慣習の呪縛から解放するために西海岸から発達してきたテクノロジー(パーソナルコンピューター、インターネット)が、皮肉にもGAFAのような巨大企業への中央集権化をもたらした。それに対するアンチテーゼとしてヨーロッパでブロックチェーンなどのDecentralizationが盛り上がっているといった見方をされる参加者がいたが、なるほどその通りだなと思う。

 

かつてロックという音楽は世界を変えることができると思われた。フラワームーブメント、ウッドストック、ジョンレノン・・・。しかしジョンの死以降ロックは巨大な音楽産業に飲み込まれていった。若者に世界を変える力などないと思われたが、実際に若者の情熱は別のところに移った。かつて世界を変えるためにギターを手にした少年が、今はノートブックを手にする時代に変わっただけなのだ。今度こそDecentralizationで世界を変えることができるのかもしれない。そんな妄想を夢見た。しかし、ある参加者が言ってた言葉がズシリと心に残る。「日本はWinny を殺した国である」

 

Winnyを殺した日本とは違って、ダイムラーやシャネルなどのヨーロッパの伝統的な大企業は自分たちをDecentralizationしようとしているスタートアップたちをバックアップしている。将来吸収するためなのか、業界を一緒にSustainしようと共存を図っている。共依存の関係になっている。

 

大きな話になったが、私の周辺の話に戻してみる。

伝統なる大企業は大きくなりすぎ硬直したため、中から新しいものを生まれづらい。スタートアップと良い関係を作らなければサバイブできない時代に突入した。スタートアップと共存するため、スタートアップに「仲間」とみなされるためには、サステナブルな社会を作るという同じ価値観、コンテキストを持つことだと思う。

このツアー中、SDGs的な企業ばかりだったのみも関わらず、企業はもちろん参加者からもひとこともSDGsという言葉を聞かなかった。ドイツではテクノロジーや企業活動は人類共通の課題を解決するためが当然であるという意識をまざまさと見せつけられた。

私たちもスタートアップと付き合うには、SDGsとお題目を唱えるのではなく、当然のごとく世界の諸問題に常に関心を持ち、サステナブルな世界へ意識を向けることである。そのためにはテクノロジーは不可欠なものであり、私たちは文系理系とか関係なくテクノロジに関心を持ち、テクノロジーへの目利きを磨くことが大事である。それもコンサルからの2次、3次情報ではなく、自分の目で情報を取りに行くこと、自分の手を動かして知見を得るという当たり前のことを改めて気がつかせてもらった。

 

 

最後の最後に、

このツアーを仕切っていただいたインフォバーンの皆様、一緒にツアーを同行させていただいた参加者の皆様、このツアーにお誘いいただいた広島県庁の方々に、改めて感謝をいたします。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

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