キャピタリズム ~マネーは踊る~
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映画感想文
銃社会、イラク戦争、医療問題・・・
と、弱者を食い物にする国アメリカの暗部に鋭く切り込んできた戦う映画監督マイケル・ムーアが、今回は資本主義に戦いを挑む。
銀行強盗の映像にイギー・ポップのロックにのせて始まり始まり。
昨今の金融危機は銀行強盗と変わらないものと言わんばかりに。
共産主義世界は崩壊したけど
資本主義者には失望させられるだけ
金こそがその理由だ
まったくルイルイ歌うしかないぜ
なぜアメリカには公的医療保険がないんだ?
ブッシュの親父やゴルヴァチョフの後
ベルリンの壁は倒れたけど、何かが失われた
テレビのニュースを見ると映画みたいだ
俺はルイルイ歌うしかないぜ
Louie Louie / Iggy Pop
今回も皮肉とユーモア、そして政府への怒り、
と、相変わらずのムーア節にあっという間の上映時間。
キャピタリズム とは 資本主義
資本主義は、あらゆる物、機会を儲けの道具にする。
サブプライムはその典型だ。
そして、従業員の生死ですらも金儲けの材料だ。
従業員を食い物にする俗称「くたばった農民保険(Dead Peasants Insurance)」の存在には開いた口がふさがらない。
わずか数の富裕者が、アメリカの富のほとんどを独占している異常な国アメリカ。
401kで年金を失い、サブプイムで家を失い、高額な医療費を払えず満足な治療を受けられない人々。
それでも、アメリカンドリームの名の下に、努力すればいつかは報われると信じる人々。
階層を飛び越えるのは不可能に近いのに。
借金漬けにされ、富裕者をもっと裕福させるために、働いていることに、そろそろ気付かなければいけない。
そんな超格差社会だが、希望もある。
富裕者層が一番恐れるのは、民主主義だ。
そう、どんな貧乏人の1票も富裕者の1票と変わらないからだ。
自分に問いかけてみよう。
何のために働いているのか?
誰のために働いているのか?
その仕事は人々の役に立っているのか?
サブ・プライム?
デリバティブ?
理解できないものには近づくな。
頭の良い人間は、わざと物事を難しくして、頭の悪い人間から搾取しているんだ。
そして、資本主義は、決して人々を幸せにしない。
早く、強欲な富裕者から大切なものを取り戻そう。
キリストは言った。
「貧しい者に分け与えなさい」
と。
PS.
今回の金融危機とこれからの資本主義についてのお薦め本
金融危機後の世界 (ジャック・アタリ)
資本主義はなぜ自壊したか (中谷 巌)
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2259905
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