リスク ― 神々への反逆
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今日の日経ヴェリタス、
将棋の羽生名人の言葉が載ってた。
「リスクをとらないことが最大のリスクだ」
うーん、重い言葉だ。
リスクを取らねば、人間は停滞するだけ。
発展はない。
今日は、ピーター・バーンスタインの名書『リスク』をとりあげる。
「神々への反逆」という副題と表紙のレンブラントの絵に惹かれてジャケ買いした。
上下巻で合計565ページ。
正直言って、とても難解。
難しかった。。。
しかし、経済学、統計学の重要性、必要性について、理解が深まったように思う。
経済学部出身の私だが、大学生のころに本書に出会えたら、経済学を真面目に勉強してただろうにと思う。
経済学部生、金融機関の人間に大プッシュする。
リスクを取りながら将来に向けての選択を行うことが、経済を発展させるエネルギーだ。
といっても、やみくもにリスクをとるのでなく、リスクをマネジメントするという考えが重要だ。
リスク・マネジメントがないと、
電気はなく、医者は病気を治療できない、飛行機も飛ばず、
一家の大黒柱が死ねば遺族は餓死するか孤児院に行かざるをえないし、
住宅を買えるのは大金持ちだけ、
農家が収穫前に固定された価格で穀物を売る事ができなければ、穀物供給量は今より遥かに少なくなっただろう。
倹約家がリスク分散できるような流動的な資本市場がなければ、マイクロソフト、アップル等のイノベーティブな企業はなかっただろう。
とおい昔、
未来は神の気まぐれ、神のお告げによるものだった。
占い師が闊歩する時代だった。
未来は不確実だった。
そうした神の領域にチャレンジした学者たちの壮大な物語が本書である。
偶然の支配から社会を開放するために神と戦った学者たちの物語である。
古代ギリシャからはじまり、現代に至るまで、
現代の便利な文明社会は、彼らの戦いがもたらしたものである。
数学者、経済学者の戦いは続く。
いまだに人類は不確実性を克服できていない。
というか、ますますボラティリティが急増し、不確実性は増している。
野生はどこかで待ち伏せしている。
ブラック・スワンはすぐそこに隠れている。
しかし、リスクマネジメントは
損失の可能性を利益機会へ
運命を将来の予測へ
手も足も出ない無力状態を選択可能な状態へと
変えていった。
確率は、われわれ人類にとって「人生の手引き」なのだ。
われわれの決定的に重要な局面において、神は人類に確率の薄明かりのみを与えてくださった。
けだし、この薄明かりさえあれば、神が我らに賜へた凡庸さと神に召されるまでの期間には十分だからである。
(ロック)
最後に、
リスク(risk)という言葉は危険という意味ではない。
イタリア語の risicare という言葉に由来する。
この言葉は「勇気を持って試みる」という意味を持っている。
さあ、リスクをとっていこう。
よりよい人生のために。
よりよい社会を構築するために。
リスクをとらないことが最大のリスクなのだから。
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