“超金余り”はなぜ起きたのか? ~カリスマ指導者たちの誤算
NHKスペシャル「マネー資本主義」第2回
“超金余り”はなぜ起きたのか?
~カリスマ指導者たちの誤算
安っぽいサスペンスドラマを軸に、数年前のアメリカのバブルの原因を、とてもわかりやすく描いていました。
(なんと富田靖子主演、役名がミセス・ワタナベ(笑))
【要約】
景気後退の原因であるアメリカの住宅バブルを誘発したのは、空前の超金余りであった。
その原因として、2人のカリスマ指導者の政策があげられる。
①グリースパンFRB議長
よほどのことが無い限り市場には介入しない自由放任主義者。
過去のよほどのこと(ブラックマンデー、LTCM破たん)に金利引き下げで介入し、
市場の混乱を正した手腕により、いつしかマエストロとまで呼ばれるカリスマとなった。
ITバブル期も金利引き下げで乗り切ったが、
自由放任主義により、金利をそのまま放置したため、住宅バブルが起こった。
②ロバート・ルービン財務長官
ドル高政策をとり、日本とのドル高協調も手伝って、世界中からマネーが集まった。
さすがのグリーンスパンも2004年に短期金利を引き上げしたが、なぜか長期金利が上がらない。
グリーンスパンにも理由が分からず
「理由は謎(Conundrum)」 と迷言を残した。
その謎は、今までの常識が通じない新たな投資家のせいだった。
超低金利の日本の円に注目した円・キャリートレードが、
さらなる“超金余り”を加速させていたのだ。
(日本のFX主婦を「ミセス・ワタナベ」と呼んだのも記憶に新しい)
つまり、いくらFRBが金利を引き上げても、
円・キャリートレードにより、世界中からマネーが際限なく集まってくるものだから、
銀行は資金調達の心配が無かったのだ。
この2人がバブルの戦犯として扱われるなんて、数年前じゃ絶対考えられなかった。
(それどころか尊敬されていた)
しかし彼らだけのせいではありません。
彼らの政策は、制御できないほどの数の強欲(Greed)を世界中から呼び寄せてしまった。
自問してみよう。
我々もその強欲の主の1人ではないか?
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