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国破れて霞が関あり

公開日: :


9月17日に鳩山新政権が発足しました。
早速、脱官僚・政治主導の姿勢を鮮明に打ち出し、改革への意識がヒシヒシと伝わってきます。
この国を良くするには、もはや最後のチャンスだろう。
税金を湯水のように浪費し、美しい国土と国民の年金を食いつぶすヤツらをのさばらすのは、
もはやこれまでにしてもらいたい。
ということで、
今回は主に天下り問題に戦ってきたジャーナリスト若林亜紀氏による
官僚の実態を暴く入魂のドキュメンタリー
「国破れて霞が関あり」
を紹介します。
著者はかつて特殊法人「日本労働研究機構(現・労働政策研究研修機構)」に在籍していたが、
あまりにもデタラメで酷い実態に我慢できずに、内部告発に踏み切り、
退職後ジャーナリストに転じた。
その実態の記述を一部抜き出すと

同僚たちは朝はほぼ全員が遅刻、昼休みは3時間、
それが終わると3時のお茶を飲みながら夕方までおしゃべりをして暇をつぶし、
5時になると夕刊を読み始めて5時半の終業と同時にさっさと帰っていった。
驚くことに、職場に、和室の大広間があって、平日昼間に囲碁大会が開かれていた。
レポートを書いたりすると、「生意気だ」「必要ない」と上司に止められた。
理事長は、お気に入りの女性職員を伴って毎月のように「海外視察」に出かけた。
経理部にまわってくる領収書を見ると、行き先は有名レストランやオペラ鑑賞や観光施設だった。
天下りを養うための内容の薄い豪華な箱モノ、これが機構の存在意義だった。

本書は、以上のような官僚と戦い続けた著者が、改めて官僚の実態を浮き彫りにする入魂の書だ。
その内容は、読む者を唖然とさせ、怒りに身を震わせるに違いない。

・アメリカの約2倍、ドイツの7倍のお金を費やす日本の道路事業
・国土に占める道路密度が世界2位の日本
 (1位のオランダは国中の道路に自転車専用帯があり道路の横幅が広いため密度が高い)
・高度成長期を上回るペースで道路を作り続けている。
・3人の大物政治家のために作った3本の本州四国連絡橋
・文科省官僚の多くは、自分の子どもを「ゆとり教育」の無い私立の小中学校に通わせている
 (なぜなら、誰よりもゆとり教育の問題点を知っているから)

などなど、あきれた実態は枚挙に暇がありません。
最後に著者は次のような最悪のシナリオを予想します。

このまま放置すれば国家は破綻する。
年金は激減し、倒産・リストラ、失業、自己破産、インフレなどで国民生活は窮乏する。
そして優秀な人材はどんどん海外へ流出していく。
しかし国家が破綻したところで、
対外債務の不履行ではなく、IMFの支配下になるわけでもないので、官僚にはさほど影響はない。
さすがに新しい道路や箱モノは作れないけど、大したリストラもせず、今まで通りの生活は維持されるだろう。
国民の間に不満は渦巻くが、老人ばかりの国なので、だれも立ち上がらない。
国破れても、霞が関ありである・・・。

未曾有の不況の中で、苦しくなる一方の国民生活。
しかし役人どもは、この期に及んでも自分たちの利権を主張するだけ。
もう鳩山さんに期待するしかない・・・

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