メッシュ
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本
最近、トヨタのCMが話題だ。
世界的大スター、ジャン・レノがドラえもんを演じるアレだ。
CM自体は面白いけど、私はこのCMにもの凄い違和感を感じる。
女の子にモテるために車を買おう、免許を取ろう!
というメッセージに凄い違和感を感じる。
彼らは消費者の意識の変化をとらえきれていないのではないか。
そして、若者の車離れ、若者の◯◯離れ、という言葉にも凄く違和感を感じる。
多分、世界的な人類の意識の変化を読み取っていないのではないか。
かくいう私は約2年前に自家用車を処分した。
車が必要なときはカーシェアを利用している。
車を処分する時は悩んだが、処分しても不便は感じないし、何か重荷がなくなったようでスッキリした。
私はDVDレンタル店には行かない。
TSUTAYAのレンタルDVD配達サービスを利用している。
私は写真を現像しないし、プリントもしない。
Facebookやfrickerのようなクラウドに保存している。
私はたまにReady-for というサイトで夢があるがお金がない人たちのプロジェクトに資金を提供する。
私の微々たるお金で彼らの夢が叶うのならばという思いがあるからだ。
https://readyfor.jp/
同じく、Kivaというマイクロファイナンスで、発展途上国の夢ある人たちにも貸付している。
私の100ドルと彼らの100ドルの価値は天と地ほど違うから。
それで彼ら、彼女らが貧困から抜け出ることができるのならばという思いがあるからだ。
http://kivajapan.jp/
さて、いろんなサービスを列挙した。
これらには共通点がある。
これらは、広義にメッシュと呼ばれる。
ということで、今日はメッシュについて書かれた本を紹介する。
メッシュとは、直訳すると「網」のこと。
網の結び目からさまざまな方向に糸が伸びて行くように、
ネットワークがほかのネットワークと結びついてどんどん広がっていく。
というのが、メッシュのイメージだ。
メッシュのキーワードは、
「シェア」と「Web」そして「SNS」だ。
モノやサービスを所有するのではなく、
モノやサービスにアクセスする手段を提供する。
本書では、たくさんのメッシュが紹介されている。
カーシェアリングの「ジップ・カー」
レンタルDVDの「ネットフリックス」
ソーシャルレンディングの「ゾーパ」
誰かのアイデアに投資する「キックスターター」
これらの企業の名前を1つも知らない人はヤバいと思ったほうがいい。
これから起業を目指す人はもちろんのこと、すべてのビジネスパーソン、そして今という時代を生きる人たちはメッシュの概念を知った方がいい。
企業が顧客に在庫品を押し付ける時代は完全に終わった。
モノをたくさん持つことがステータスな時代は終わった。
というか、私たちは壮大な根本的に誤ったストーリーを信じて暮らしてきたような気がする。
あってもなくてもどうでもいいモノに囲まれ、それでもなおかつ必死になってモノを買おうとがむしゃらに働いている。
そろそろ、おかしいと皆が気づき始めた。
価値観が転換してきているのは、徐々にではあるが、なんとなく感じる。
温暖化、金融危機、
そして、311
これらの出来事はメッシュを加速させた。
本当の幸せは、所有することではない。
これからは、必要なときに、必要な場所で、必要なだけ利用する。
それがクールな時代はすぐそこに来ている。
そして、企業もメッシュを無視できない。
かつてインターネットによって、それ以前のビジネスモデルが根絶されたと同じことが、メッシュで起こるはずだからだ。
時代はもの凄いスピードで変わっている。
インターネット、クラウドのおかげで、資本がなくても誰でも簡単に挑戦できる世の中になってきた。
チャンスはたくさん転がってる。
PS
なお、メッシュの概念の理解を深くするために、本書と合わせレイチェル・ボッツマン と ルー・ロジャース の「シェア」もお勧めする。
[私のブログ記事]
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=3960898
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