広島市安佐南区にボランティアに行ってきました
8月20日の広島の集中豪雨による大規模土砂災害。
自分のよく知ってる風景が、
まさか、
目を疑いました。
何かしなければ。
といっても、
僕には、この災害に対して貢献できる技能はまったくない。
たいしたことは何もできない。
だから、僕でもできること。
義援金を送ること。
そして、本日、妻とともに災害ボランティアに参加しました。
ボランティアセンターは、公式には朝9時に受付開始ですが、
朝8時10分ころに安佐南区のボランティアセンターに着くと、自分の住む街の危機にいても立ってもおられない人たちが、ボランティアセンターに長蛇の列をなしていました。
なので、8時30分ころに受付が開始しました。そして、9時過ぎには受付が終了しました。
余談ですが、当初ボランティアセンターは混乱してましたが、日々運営がスムーズになってると聞きます。
彼らは災害の専門家でも、イベントの運営の専門家ではありません。
多分こういうことに慣れていないし、完璧な運営など絶対に無理です。
スタッフのみなさんは本当によくやっています。
だから、「電話がつながらないとか、早く開けろとか、いつまで待たすんだとか」
手際の悪さや運営に文句を言うボランティアを見ると悲しくなります。
(ほんのごく限られた人ですけど)
たかがボランティアなんですから。
ボランティアの押し売りだけは絶対にいけません。
さて、ボランティアの流れですが、
ボランティアセンターで10人程度のチーム分けをし、
そこから、ベース基地である八木の庄原産直市にマイクロバスで向かいます。
国道54号線は凄い渋滞で、自衛隊や、各地の消防車などが、道路の左右に停車していました。
山を見ると、土砂崩れの爪痕が残り、一同息を飲みます。
いまだに多くの人が行方不明だと思うと、言葉を失います。
自衛隊の方々の懸命な捜索活動に、感謝の念を抱きます。
さて、ベースキャンプの庄原産直市に到着。
ここで、スコップ、土嚢等の資材を調達し、地図を渡され、歩いて現場へ向かいます。
僕たちのミッションは、八木3丁目の民家での泥撤去でした。
そこは、テレビでよく映される県営住宅の下側でした。
なので、作業現場に向かう途中はとてもハードな状況でした。
車が横転してたり、道が小川のようになっていたり、地図どおりの地形をなしてなく、たどり着くのが困難でしたが、なんとかたどり着きました。
(あとあと調べると、もっと簡単にたどりつけたルートがあったのですが)
今回は12人のチームで、福岡から来た親子(お母さんと小学4年生の男の子)、69歳の植木職人、お坊さん3人組、尾道から来た若者、有給取ってきたサラリーマンなど老若男女いろんな人がいて、面白いメンバーでした。
福岡から来た方は、もともとは新潟の人で、中越地震のときに多くのボランティアにお世話になったから今回来たんだと言われてました。こういう善意の連鎖がつながっていくことって素晴らしいことだと思います。
私はそのときその場にいなかったのですが、妻からの話では、作業現場近くで遺体が見つかった家族がマスコミに囲まれ、茫然としていた光景を目撃したそうです。
また、県営住宅に住んでる知人を探しにきたおばあさんがいて、なんともいえない気持ちになりました。
そうこうするうちに、12時から1時間休憩。
作業現場近くの梅林小学校で、持参したソイジョイを食べ、トイレなど、休みました。
梅林小学校は、避難されてる方々、ボランティア、自衛隊、警察、消防と、ものものしい雰囲気でした。
さて、午後も作業を続行。
日頃デスクワークばかりで体を動かしてない私は、体力の限界でした。
ボランティアが倒れて救急車沙汰なんて、ボランティア失格です。
だから、ゆっくりしたペースで、軽いものを運び、こまめに全体の休憩とは別に休憩をとりました。
ボランティアは仕事ではありません。
みなさん、なんとかしたいという気持ちが入って、オーバーワークになりがちですが、自分のペースでしましょう。そして、疲れたら周りを気にせず休みましょう。
そして、14時30分ミッション終了。
帰りは、行きの逆で、現地からベースキャンプ、そしてボランティアセンターへの報告。
そして解散。
お互い初めて会っただけのメンバーなのに、一体感が溢れてました。
不思議ですが、これがボランティアなのです。
東北でも岩国でもそうでした。
余談ですが、
人間の本質は利他的な生物で、災害時には顕著に利他の心が働くという「災害ユートピア」という本は超オススメです。
これには、ボランティアという組織の素晴らしさにも言及されています。
復興は長期戦だと思います。
まだまだボランティアが必要な期間が続くことでしょう。
仕事があってなかなか行けませんが、行けるときに再びボランティアに参加しようと思っています。
最後に、犠牲になった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の方々が一刻でも早くもとの生活に戻れるようお祈り申し上げます。
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