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映画『インターステラー』を観て、時間というもの、人生の選択というものについて考えた。

 

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※ネタバレ注意

TIME IS MONEY

私は現在44歳、人生はすでに折り返し地点をターンしています。

1年1年、1日1日、1分1秒が、とても大切です。

お金も大事だけど、それ以上に時間のほうが大切だと常々思います。

そんなに大切な時間というものだけど、相対性理論では、時間とは相対的なもので、宇宙や重力が強い場所では時間はゆっくりと流れるといいます。

宇宙から帰ってくると、いつの間にか地球時間で何十年も何百年も経っていたという話はSFにたくさんあります。浦島太郎の竜宮城は、実は宇宙ではないかという説があることは周知のとおりでしょう。

こういう現象を浦島太郎にちなんで、「ウラシマ効果」っていいます。

長生きしたければ宇宙に行けばいいじゃないか、って?

いやいや、時間はあくまでも相対的なものなので、自分の時間感覚は変わらないのだから、意味はないんですけどね。

「ダークナイト」シリーズのクリストファー・ノーラン監督の最新作『インターステラー』を観ました。

人類滅亡の危機に際し、移住できる惑星がないか探しに行く壮大な話です。

この映画では、ウラシマ効果、宇宙と地球の時間の流れの差をうまく利用して、宇宙飛行士と地球で待ちわびる家族との対比をすることで、分厚いドラマを見せてくれます。

重力のとても強い惑星にほんの数分しかいなかったが、その間は地球上では20年も経ち、出発前子供だった娘がすでに成人していていろいろなドラマが展開されていたり、クライマックスのブラックホール突入の場面では、ほんの数分で50年の歳月が流れたりと。。。

そのブラックホールの中の五次元の世界の表現方法、そしてそのオチは特筆ものです。

以前「インセプション」で人間の潜在意識の世界を描いたノーラン監督の感性が冴えます。

そして、この映画は「時間」というものを核に、「ダークナイト」シリーズでたびたび描いた「究極の選択をせまられたときの人間の業、絶望」をいうものを混ぜ、壮大で重厚な人間ドラマを展開します。

人間は様々な選択を経て人生を歩みます。

私たちの今の姿、今の生活は、その選択の結果です。

人間の本性は、究極の選択時に現れます。

日頃、高尚な人類愛を語っていても、はたして究極の選択のときにそれを貫き通せることができるか。

人間は永遠の孤独に陥ったときにどういう行動をとるのか、本編のクライマックスに至る過程での衝撃的な展開には、そんな人間の本性にとても戦慄を感じました。だからこそ、クライマックスのブラックホール突入前の主人公の選択に人間の高尚さを感じることができたのですが。。。

私たちは三次元の世界に生きています。

私たちの世界では、時計の針を戻すことはできません。

過去にとらわれてはいけません。

前を向いて歩くしかありません。

そして、愛と希望だけが時空を超えることができる。

そんなことを感じとれるラストシーンに、大きな希望を感じました。

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