ドラゴン・タトゥーの女
『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィット・フィンチャー監督が、
全世界6500万部のベストセラー『ミレニアム』の第1部を映画化した『ドラゴン・タトゥーの女』を観た。
なお、私は原作は今読んでる途中。
それもTwitter友達に薦められて英語版。
(まだ500ページ中120頁ページしか読んでないけど。。。)
まず最初に断ると、
女性への性暴力の描写が結構ある。
レイプシーンは見るに耐えれない。
そして、猫好きは絶対見ない方がいい。
。。。
断ったよ。
それでも見て後悔しても知らないよ。
さて、本作の根底に流れるのは、女性への性暴力、虐待なので、はっきりいって、とてもキツい。
気楽には観れない。
でも、そういった女性に対して残酷な世の中を、強くたくましく生きる主人公、龍の刺青のある女性リスベット・サランデルに、とても魅了される。
外見は、ピアスだらけ、ガリガリの変わった娘なのに、映画が進めば進むほどに彼女の魅力にやられてしまう。
この映画をみたら誰もが彼女の虜になるに違いない。
なんたって、あの外見、心に闇を抱えた超一流の天才ハッカーという設定が大変よろしい。
そのリスベット・サランデルと村上春樹の『1Q84』の女主人公「青豆」が重なる。
どちらも、女性に暴力を振るう男を懲らしめる必殺仕事人。
レイプされた男に復讐するシーンは、結構エグい描写だけど、スカッとしてしまった。
ラース・フォン・トリアーの「ドッグヴィル」や
イーライ・ロスの「ホステル」(怖くて未見)のように、
残酷な仕打ちをされた相手に対する残酷な仕打ちにはまったく残酷さを感じない。
逆にスカっとするという人間の恐ろしい一面が私の中にも内包されてるかと思うと恐ろしい。
相手を憎めば憎むほど相手を人間と思わなくなるんだろうな。
と、恐ろしいことばかり書いたが、
本作はドラゴン刺青女のラブストーリーともいえる。
話が進めば進むほど、彼女はとてもキュートになっていく。
ブロンドで変装した姿は、まるでポーカーフェイスのころのレディ・ガガのような容姿。
最初は超クールで反抗的、反社会的だった彼女が、最後の方は好きな男に対してイジらしい面もみせるほど。。
それにしても、あのラストシーンは。。。。
おっと、これ以上言うのは反則なので、ここまで。
PS
この映画はAppleファンにはたまらない。
主人公2人はMacを駆使して真相にせまる。
リスベットのように無造作にMacを持ち歩く姿をマネしようと思うし、
あらためて、Macの光るロゴってカッコいいっすね。とオモタ。
PS
この映画は、ナイン・インチ・ネイルズのファンにはたまらない。
『ソーシャル・ネットワーク』同様、全編トレント・レズナーの音楽が流れる。
タイトルバックのZeppelinの「移民の歌」のカバーには鳥肌がたちまくり。
NINのTシャツを着たヲタが登場したシーンには思わずニンマリした。
そして、エンヤの名曲「オリノコ・フロウ」の使われ方が、凄く怖かった。
まるで、「レザボアドッグス」の耳切りシーンでの音楽の使い方を思い出す。
おどろおどろしい曲よりも、こういう曲を使った方が恐怖を数倍にさせる効果があるんだよね。
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