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ビジョナリー・カンパニー

公開日: :


すべての経営者、ビジネスマン必読の本。
ビジョナリー・カンパニーとは、
ビジョンを持っている企業、未来志向の企業、先見的な企業であり、
業界で卓越した企業、同業他社の間で広く尊敬を集め、
大きなインパクトを世界に与え続けた企業である。
では、ビジョナリー・カンパニーになるにはどうしたらよいか、
流行に関係なく、時代を超えた共通の法則があるのではないか?
スタンフォード大学のジェームズ・C・コリンズとジェリー・I・ポラスとその仲間たちの、
6年におよぶ膨大な事例の調査・分析の結果がこの本だ。
その結果は驚くべきものであった。
今まで当然のように信じられていたことがことごとく違った。
そして、1つの大きな結論に至った。
「卓越した企業を築くにあたっては、だれでも主役になれる」
そう、だれでも、ビジョナリー・カンパニーを築けるのである。
なお、本書でのビジョナリー・カンパニーの条件と調査企業は以下のとおり
[条件]
 ・業界で卓越した企業である
 ・経営者から尊敬されている
 ・社会に消えることのない足跡を残している
 ・CEOが世代交代している
 ・主力商品がライフサイクルを超えて繁栄している
 ・設立50年超
[調査対象企業]
 3M、ボーイング、GE、ヒューレット・パッカード、ジョンソン&ジョンソン
 メルク、P&G、ソニー、ウォルマート、ウォルト・ディズニー など

では、いつものとおり、本書から私がマーカーを引いたところを抜粋

・すばらしいアイデアも、カリスマ的指導者も、まったく必要ない。
 カリスマ指導者によるすばらしいアイデアは、ビジョナリー・カンパニーを築くことと逆相関する。
・ビジョナリー・カンパニーの創業者は、時を告げるタイプでなく、時計をつくるタイプであった。
  → カリスマ的指導者になることに全力を傾けるのではなく、
    建築家のように、ビジョナリー・カンパニーになる組織を築くことに力を注ぐ。
・「株主の富を最大限に高めること」や「利益を最大限に高めること」は大きな原動力でも最大の目標でもない。
 もちろん利益を追及しているが、もっと広い視点にたち、もっと意義のある理想を追及している。
 
・ビジョナリー・カンパニーの真髄は、基本理念と進歩の意欲を組織のすみずみまで浸透させていること。
 目標、戦略、方針、過程、企業文化、経営陣の行動、オフィスレイアウト、給与体系など、
 企業の動きすべてに浸透させていることにある。
 一貫した職場環境を作り上げ、相互に矛盾がなく、相互に補完し合う大量のシグナルを送って、
 会社の理念と理想を誤解することはまずできないようにしている。


★ビジョナリー・カンパニーを築くためには
 ■キーポイント
 「基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みを整える」
 ■具体的方法
  
  ①社運をかけた大胆な目標
   リスクが高い目標やプロジェクトに大胆に挑戦する。  
  
  ②カルトのような文化
  (例)ウォルト・ディズニー、P&G、IBM
   ・すばらしい職場だといえるのは、基本理念を信奉している者だけであり、
    基本理念に合わない者は病原菌か何かのように追い払われる。
   ・基本理念の強化、同質性の追求に熱心
   ・エリート主義
   ・カルト主義
   ・カルトのような同質性は、多様性を促す。
    会社の基本理念を信じていれば、肌の色、身体の特徴、性別などはまったく問題にされない。   
    
   ※個人崇拝のカルトではなく、イデオロギーに関してカルト
   
  ③大量のものを試して、うまくいったものを残す。
   計画も方向もないままに、さまざまな行動を起こし、なんでも実験することによって、
   予想しない新しい進歩が生まれ、ダーウィンの進化論に似た発展の過程をたどる活力を与える。
   
   [教訓]
    ・試してみよう、なるべく早く
    ・誤りは必ずあることを認める
    ・小さな1歩を踏み出す
    ・社員に必要なだけの自由を与えよう
      →社員に幅広い自由を与えれば、社員が何をやるのか、正確に予想することはできなくなる。
       それが、いい点なのだ。
       (例)3Mでは中途半端な接着剤のついた紙きれ(ポストイット)の研究に、
          そんなばかげたことはやめろとはだれも言わなかった。
    ・重要なのは仕組みである。着実に時計を刻む時計をつくるべきだ
  ④生え抜きの経営陣
   社内の人材を登用し、基本理念に忠実な者だけが経営幹部の座を手に入れる。
  
  ⑤決して満足しない
   徹底した改善に絶え間なく取組み、未来に向かって、永遠に前進し続ける。
   ・明日にはどうすれば、今日よりうまくやれるか
   ・ビジョナリー・カンパニーは、将来を見通す力が優れているからでも、
    成功のための特別な秘密があるからでもなく、
    主に、自分自身に対する要求がきわめて高いという単純な事実のためである。

さすが各方面で絶賛されているとおり、読み応えたっぷりだった。
1994年の作品であり、昨今の金融危機でビジョナリーとはいえなくなった企業もあるが、
本著で語られていることは、時代を超えた普遍の原則であろう。
理念なき企業は繁栄しないし、進歩のない企業も繁栄しない。
カリスマになる必要はない。だれでも主役になれる。
とても元気づけられる言葉だ。
ドラッカーも、企業トップはカリスマである必要はないって言ってたし。
また、カルトの章はとても興味深く読みました。
ディズニーの社員のようにカルトに仕事ができればとても幸せでしょうね。
でもその雰囲気についていかない社員は悲惨だけど。(そもそも採用されないだろうけど)
それと、社員に自由を与えようというのは同感です。
社員を管理できなくなり、何をするかわからないけど、
それが未知の発見、イノベーションにつながるのでしょう。
グーグルは勤務時間の20%は自分の好きに使っていいからこそ、毎日のように進化している。
まあ、こういうことができるのは、採用時にどれだけ人間を見極めるかにかかってるんでしょうが・・・
話は本書からはずれますが、そう考えると、採用時が一番重要なのでしょうね。
まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う』(マーカス・バッキンガム)でも、採用時がとても重要だと述べてます。
自社の理念に忠実で、優秀な人材を採用するにかかってるんだと。
採用後は、社員が働きやすい環境を作るのがマネージャーの仕事なのだと。

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Comment

  1. joshua より:

    >社員に自由を与えよう
    元SONYの所長だった人とお付き合いがあるんだけど、その人の話。
    SONYでは、優秀な社員には意図的に「究極の自由時間」を与えるのだそうだ。ある日、幹部に呼ばれてこう告げられる。「これより1年間、君は今の業務は一切しなくて良い。会社に出るも出ないも自由だ。これから何をやるか、何をやらないか、すべて自分で考えて決めてくれ」
    優秀な社員を業務から外してしまうところがSONYのすごさだと思うんだけど、こういう社風からイノベーションが起こるのだそうだ。
    ただまあ、「究極の自由時間」を与えられた社員は異口同音に「あの時は本当に辛かった(笑)」と、感慨深げに語るのだと言う。日々、ものすごいプレッシャーなんだって。すべて自由にしてよいって、本当はすごく大変なことらしいよ。

  2. Tatsuya より:

    僕も企画部門にいたころ、ルーティーンワークも引き継ぎ事項もなく、自由にやってくれと言われたことがあったけど、とても大変でした。
    指示待ち人間の方がどれだけ楽なことか。

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