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『御社にそのシステムは不要です。』を読んで

公開日: : 最終更新日:2021/05/30 DX, ,

新型コロナ感染症により、日本がDX後進国ということが白日のもとにさらされました。

私は、日本のDXが遅れた原因は、

「ITのことはよくわからないので」といって、

自社でなく外部のベンダーに丸投げしている会社が多いからだとずっと思っていました。

IT人材が自社に所属している割合は、アメリカの70%に対し、日本は30%しかいません。

こういったところが、ここ30年でIT力の差がついた原因の1つだと思っています。

(全部がそうではないですが)ずっとベンダーに丸投げで、ベンダーにいわれるがまま不要なシステムを導入していたといえます。

まさに、今日ご紹介するこの本のタイトル

「御社にそのシステムは不要です。」という状況だったのではないでしょうか。

本書には、丸投げしてはいけない理由をこう書いてます。

・業者が考えて作りあげたシステムが、会社の実務や社員のニーズに合致しているとは限らない。

・会社にIT化のノウハウが蓄積されない。

そうはいっても、うちの会社にITに詳しい人材なんかいないと言われるかもしれません。

ただ、IT化担当者にふさわしいのは、必ずしもITに詳しい必要はなくて、熱量があって、顧客目線をもっていて、失敗を過度に恐れない資質があればいい。そして大事なのは担当者まかせではなく、IT化は社長を含む社員全員で取り組むことです。

本書では、

・何をすればいいのか?

・システム作りをどうしたらいいか?

(クラウドかオンプレか等)

・業者はどう選べばいいのか?

などノウハウがまとめられてます。

ただ、PLANをあーだこうだとねり過ぎるのはダメ。

とにかく中小企業にとってIT化は待ったなし。

すぐやらなければいけません。

できることからやるスモールスタートの大切さが説かれています。

著者が社長を務めている「ジョイゾー」はサイボウズのキントーンを中心に取り扱っています。

私もキントーンをハッカソンで利用したことがあり、プログラミング不要でとても簡単に業務用アプリが作れます。まさにスモールスタートに最適なサービスです。

私の知ってる事例を1ついうと、加古川市の職員がキントーンを使って、新型コロナ給付金のシステムを作ったというニュースが記憶に新しいです。

加古川市の給付金システムはオープンデータで公開されており、私もそれをもとに仮の給付金システムを作って見ましたが、わずか30分足らずで作ることができるほど、キントーンは手軽で簡単です。(サイボウズの回し者ではありませんw)

あと、ハッとしたのが採用が不利になるというところ。

私の主観では意外にレガシー企業ではこの点に実感をある意思決定者は少ないように思えます。

とくにいまだに「学生を採用してやっている」という認識の企業はヤバいです。

勤務先が支給するPC、通信環境、利用サービスが世の中の普通とかけ離れている会社に、デジタルネイティブは集まらないでしょう。

おおげさではなくて、ITに取り組む姿勢が会社の持続性をも左右しているのです。

以上、ITのことがよく分からないけど、何かしないといけないと思ってる人は、まずはこの本を手にとってみることをオススメします。

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