竜馬がゆく (一)
公開日:
:
本
NHKの大河ドラマ「龍馬伝」
毎週楽しみにしてます。
あのソフトバンクの孫正義氏も、Twitterで毎週つぶやくなど、経営者にもファンが多いです。
武田鉄也がソフトバンクのCMで「男はみんな龍馬かぶれ」っていうけど、あれはホントです。
男はみんな龍馬かぶれです。
そういう私も龍馬かぶれです。
私のキッカケは、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」でした。
「竜馬がゆく」は私の人生に多大な影響を与えました。
今まで読んだ本で1つだけ選べと言われたら、間違いなく、「竜馬がゆく」を選びますね。
※司馬遼太郎は、史実にとらわれず、自由に描きたかったから、「龍馬」ではなく「竜馬」としたそうです。
司馬遼太郎から入ってる身としては、NHKの「龍馬伝」の龍馬はマジメすぎて大物感がなくイメージとだいぶ違うし、寝待ノ藤兵衛、お田鶴さま、左馬之助といった重要キャラが登場しないことも残念だけど、人の数だけ龍馬像はあると思うので、こういう龍馬もありと割り切らなければいけませんね。
そもそも「竜馬がゆく」と「龍馬伝」、どっちが史実に近いんだかわからないし。
さて、最近は、司馬遼太郎「竜馬がゆく」を読み返しています。
今回は大河ドラマの進行に合わせ、第1巻を紹介します。
第1巻は、
竜馬が剣術修行のために江戸へ出発する日から始まり、江戸までの珍道中、江戸での剣術修行、黒船騒ぎ、桂小五郎との剣術試合までを描いてます。
無邪気な青春編といったところでしょう。
それでは、第1巻の中から、気に入った箇所を抜粋します。
以下を読めば、司馬遼太郎版竜馬のイメージがわかるかと思います。
〔武市半平太の竜馬評〕
豊臣秀吉も徳川家康も、だまっていてもどこか愛嬌のある男だった。
明智光秀は智謀こそそのふたりよりすぐれていたかもしれないが、
人に慕い寄られる愛嬌がなかったために天下をとれなかった。
英雄とはそういうものだ。
たとえ悪事を働いても、それがかえって愛嬌に受け取られ、ますます人気の立つ男が、英雄というものだ。
竜馬にはそういうところがある。
もろこしの項羽は、文字は名を記するに足る、といった。
英雄の資質があれば、それで十分さ。
書物などは学者に読ませておいてときどき話をさせ、
よいと思えばそれを大勇猛心をもって実行するのが英雄だ。
なまじい学問などをやりすぎれば、英雄がしなびてくる。
〔益田越中(長州藩家老)が竜馬を見て〕
大賢は愚に似たりと古語にもいうぞ。
鋭さを面にあらわして歩いているような男は才物であっても第二流だ。
第一流の人物というのは、少々、馬鹿に見える。
少々どころか、凡人の眼からみれば大馬鹿の間ぬけにみえるときがある。
そのくせ、接する者になにか強い印象をのこす。
〔桂小五郎が初めて竜馬に会ったとき竜馬に言ったセリフ〕
事をなすのは、その人間の弁舌や才智ではない。
人間の魅力なのだ。
私にはそれがとぼしい。
しかしあなたにはそれがある。と私はみた。
人どころか、山でさえ、あなたの一声で動きそうな思いがする。
〔竜馬語録〕
人に会ふとき、もし臆するならば、その相手が夫人とふざけるさまは如何ならんと思へ。
たいていの相手は論ずるに足らぬやうに身ゆるものなり。
義理などは夢にも思ふことなかれ。身をしばらるるものなり。
〔岩崎弥太郎〕
世の中は一にも金、二にも金じゃ。
世の中は金で動いている。
詩文や剣では動いちょらん。
わしは将来日本中の金銀をかきあつめて見するぞ。
「竜馬がゆく」第2巻から開国・攘夷の嵐に竜馬も巻き込まれていきます。
大河ドラマも今後の展開が楽しみです。
大河ドラマの進行に合わせて、本ブログでも「竜馬がゆく」をチェックしていきますので、これからもよろしく!
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