トライブ
公開日:
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本
ここ数年感じる目に見えない閉塞感。
世界的なコスト削減競争、人材競争、格差の広がり
の足音が、日本の片田舎にも聞こえてきだした。
不況をジッと耐え忍べば、いつかは好景気になるよ、なんてファンタジーの世界だ。
今日をがんばれば、明日はもっと良くなるという希望も、映画「三丁目の夕日」の中だけの世界だ。
グローバル化、IT化が急速に進展したフラット化したこの世界では、会社という組織に、お給料、出世というエサで従業員を集約し、減給、クビという恐怖を植え付け、上意下達で支配するという今のようなやり方は限界に近いような気がする。
そうはいっても、これからは個人の時代、クリエイティブクラスの時代だなんてよく言われるけど、何をどうしたらよいものか。
自分は釜の中で茹でられてるカエルであるということに気づいているが、さあ、どうしたらよいものか。
そこで1つのヒントとなるのが、今回ご紹介する本、セス・ゴーディンの「トライブ」だ。
tribe
/trάɪb
【名詞】【可算名詞】
1[集合的に]
a(同一の血統を持ち,上に族長をいただいて群居する)種族,部族,…族
(Weblio 辞書 より)
トライブとは直訳すると部族のこと。
本書では、互いにつながり、リーダーとつながり、アイデアとつながった人々の集団を指す。
給料や価格でつながるのはなく、興味を共有する集団のことである。
スターバックスはコーヒーを飲みに行くだけの場所ではない。
グレイトフルデッドに期待するのは音楽だけではない。
プリウス、テスラモータースはトライブを築き上げた。
以上、なんとなく、トライブのイメージが分かるかと思う。
そして重要なのは、トライブにはリーダーが必要だってこと。
そうはいっても、リーダーなんて、ごく一部のカリスマ性のある人間しかなれないものと思ってないか?
キング牧師、アル・ゴア、ガンジー、
彼らはリーダーになろうとした訳ではない。
最初からカリスマ性があった訳ではない。
彼らが情熱をもってやっていることを見て、後ろに着いていっただけだ。
リーダーとマネージャーは違う。
旧時代、工場や会社ではマネジメントが重宝された。
しかし現代のような不安定な時代を低コストで多くを生産しようと従業員を急き立てるようなマネージャーでは乗り切れない。
変化を起こすリーダーが必要だ。部族を引っ張るリーダーが必要だ。
それは誰にでもなれる。
なれないのは一歩踏み出す勇気がないからだ。
今はそれをとても容易にしている。
FacebookやTwitterなどのSNSがあるではないか。
世界のどこかのだれかが、あなたを必要としている。
恐れずに、一歩踏み出そう。
本日亡くなられた、アームストロング船長の言葉で締めくくる。
“That’s one small step for man, one giant leap for mankind.'”
Neil Armstrong
PS.
トライブについては、TED動画がとても参考になります。
もはやマスマーケティングは通用しないってこと。
PS2.
本書のカバーの裏の600人の顔写真。
翻訳された勝間和代さんの呼びかけで私もこの中に載せていただきました。
カツマーならぬ勝間族とでも呼ぶべきか。
【参考図書】
リーダーシップの旅
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=4281443
アルケミスト
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2865346
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