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公益資本主義

公開日: : 新聞・雑誌等

今回の世界大不況。
行き過ぎた資本主義の結果だと説く論調が多いですが、
それでは、これから資本主義はどうあるべきか、
今週の日経ビジネスに「公益資本主義」について記事があったので紹介します。

・1990年代以降、「企業は株主のもの。経営者は利益を最大化すればいい」という考え方が、
 米国を中心に世界に広がった。
 株主以外の関係者を犠牲にしてでも、短期的な収益を追求する企業が増えた。
 
 例えば、
 GM ・・・ 利幅が多いSUVに傾聴し、短期的に莫大な利益を手にしたが、
        環境に優しい低燃費車の開発を怠り、今や風前のともしび。
 
 サブプライムローン問題
    ・・・ 将来的なバブル崩壊は予想できたのにもかかわらず、
        儲けるために信用度の低い人に過剰融資した。
・しかし資本主義を否定するのでなく、
 求められているのは、市場で競争しながらも、社会に貢献する公益と、
 長期的な成長を目的にする企業のあり方だ。
 それを実現するのが公益資本主義である。
・公益資本主義とは
 
 企業が株主だけでなく、
 従業員、顧客、取引先、地域社会などの様々な関係者の利益と長期的な成長を目的とし、
 市場で競争しながらも、事業を通じて社会に貢献する資本主義
 
 のことである。
・5つのポイント
 ①会社は従業員、取引先、経営陣、株主の利益のバランスが重要
 ②経営陣のストックオプションは、株価を気にして短期志向になるので、制限すべき
 ③公平な利益分配 
 (例えば、CEOと一般従業員の給与格差が300倍以上のような場合は極端すぎる)
 ④短期利益を追求し企業活動を阻害する投資ファンドは規制すべき。
 ⑤内部留保は、長期的な研究開発への投資を優先し、剰余分を配当にまわすべき。
・「良い仕事」(単に利益を追うだけでなく、世の中に役立つ、本当に価値のある仕事)
 をすれば利益は自然とついてくる。
 「良い仕事」で収益をきっちり上げて、法人税を支払って、株主にリターンを返す。
 それが企業の社会的な責任です。
  (三井物産社長)

最後の三井物産社長の言葉は、
私の好きな荀子の
「先義後利」~先義而後利者栄
(意味:義を先にして利を後にする者は栄える) 
という言葉を思い出しました。
二宮尊徳の報徳思想しかり、
元来日本人には公益資本主義のような考えが根付いているので、
再び日本的経営が世界の主流になるのではないでしょうか。

ビジネスの最前線で勝ち残るための必要な情報が凝縮 日経ビジネス

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