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幸せな未来は「ゲーム」が創る

公開日: : 最終更新日:2017/06/26 ,



ゲームが世界を変える
なんて、言ったらバカかと思われることでしょう。

私が小学生の頃はゲームセンターは不良のたまり場、中高生のころは、ゲームばかりするとオタクになるとか、バカになるとか言われてきました。
少年犯罪が起こるたびにゲームが原因などといわれ、最近のモバゲーなどのソーシャルゲームでのコンプガチャ問題にみられるように、ゲームにはどうしても負のイメージがつきまといがちです。
私は、人並みにはゲームをしてましたが、ハマったら抜け出られない中毒性が怖くて、ゲームをすることは抑えていました。
結局、自分ではゲーム機を買うことは無かったです。

では、なんでみんなゲームにハマるのでしょうか?
なんで中毒になるのでしょうか?
それは、ゲームには現実世界では容易に達成できない人類の真のニーズを満たしてくれるからです。
ゲームには人をやる気にさせる全てがあります。
明確なゴール、ルール、即時フィードバックなど
それらは我々の内発的要求を刺激します。
強烈に集中し、高度に動機づけられ、創造性に満ち、能力の限界まで活動するのです。
だから、最近は、ゲームを単なるヒマつぶし、時間の浪費と捉えるのではなく、ゲームは人間が強烈なモチベーションを発揮する大きなヒントであり、これを現実社会にどう応用していくかを研究する動きが出てきました。
こういった動きを総称して「ゲーミフィケーション」といいます。

今回は、ゲームが持つ特性を現実社会に取り込むことで、現実を幸福にすることができるし、究極には世界の諸問題も解決することができるという斬新かつ壮大なテーマの本
『幸せな未来は「ゲーム」が創る』
をご紹介します。

ゲームがオタクのもの、孤独な人のものと認識を持つ人はすぐに考えをあらためたほうがいい。
任天堂のWiiは家族、友達の親交を深める道具だし、facebookなどのSNSのアプリゲームは遠く離れた家族、知り合いをつなげるツールであり、オンラインゲームの利用者のほとんどは単独ではなく誰かと共同してプレイしています。
現実社会のゲームに置き換えたら分かりやすい。
将棋とか麻雀やゴルフ、ボーリングってプレイそのものを楽しむのはもちろんだけど、それよりも親交を深めるためのツールとしての位置づけの方が大きいですよね。
とはいっても膨大な数の人間とその時間がオンラインゲームに流れています。
人気ゲーム「ワールドオブクラフト」は全プレイヤーのプレイ時間は累計593万年。これは人類が直立歩行を始めたころに遡るほどの時間。
異星人の侵略から地球を守るゲーム「ヘイロー3」は565日で1500万人以上(これは主要25カ国のリアル軍人全員の数)がプレイをし、ゲームをしない人が知らない間に、彼らは異星人を100億人殺し人類を救った。
これらのゲームに共通するのは、壮大なスケール、何か大きなものの1部になれるということ。
マズローのいう自己実現をかなえ、つかの間の間、我々を自己超越者にさせてくれます。

アメリカの普通に若者が21歳になるまでのゲームプレイ時間は1万時間。これは中学校、高校の授業を全て出席した時間と同じ。
1万時間といえば、マルコム・グラッドウェルの著書『天才!成功する人々の法則』の「1万時間の法則」を思い出します。
【参考エントリー:天才!成功する人々の法則】
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2205163

1万時間没頭すれば世界的成功をおさめることができるという法則です。
ということは、世界的な人材が膨大な数いるってことになります。
このゲーマー達を活かすことこそが、世界の諸問題を変える大きな可能性を持っているのです。
世界的スキルを持つゲーマー達の時間を、世界を変える活動に振り替えることができれば、世界は劇的にかわるはずです。
ゲーマーだけでなく、一般の人たちの時間も、少しずつでいいから世界を変える活動に、まるでドラゴンボールの元気玉のように集めることができれば、世界の諸問題は解決するはずです。
それを可能にするのが、インターネットなのです。
これこそが、世界中の人がインターネットにアクセスできる環境にならなければいけない最大の理由だと思います。
トーマス・フリードマンも『グリーン革命』にて、安定した電力が全世界に供給され、全世界の叡智がネットでつながることができれば、爆発的なイノベーションが生まれ、世界の諸問題が解決するはずだと言ってます。
【参考エントリー:グリーン革命】
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2187397

もう1度いうと、ゲーマーはオタクではありません。
最近のゲームは独りで部屋にこもってシコシコとするのではなく、オンラインで恊働でするものが多数をしめています。
彼らが1万時間費やし身に付けたスキル、恊働スキル、集合知で問題を解決するスキル、パーティで敵を倒すための戦略立案・実行スキルを結集すれば、貧困、温暖化などの世界の諸問題を解決することが可能なのです。
ゲーマーは知的水準の高い人が多く、大きな何かの一部になりたい、社会に貢献したいと思っています。
そのためには、ソリューションにゲーム敵要素を加えることで、彼らを現実の世界の問題解決に向かわせることが可能なのです。

本書では様々は試みが紹介されています。
ゲームをすることで飢餓を救う「フリーライス」
タンパク質の折りたたみを解明するゲーム「フォールディング@ホーム」
など

そして、ゲーマーだけでなく、普通の人々もゲームをすることで意識を変えることが可能です。
未来の問題のソリューションを考えるゲーム「イヴォーク」「スーパーストラウト」「ワールドウィズアウトオイル」といったゲームをすることで、自らの意識を変革し、未来学者ジャメ・カメオがいう「超人的力を持つ希望に満ちた人々(SEHI=”Super-Empowered Hopeful Individuals”」に変わることが可能です。

日常生活にゲーム的要素を入れることで個人の幸せ、個人の夢を達成し、さらに全世界の人が参加することで、世界を変え、未来を変えていくことができる大きな可能性を持っています。
著者ジェイン・マクゴニガルはこう言います。
「地球上の生命にとって、ゲームが次の偉大な「現状を打ち破る構造」の最有力候補である」

本書は、私の知的好奇心を大きく刺激しました。
そして、10年先の世界の動き、人類の意識の流れを考えるのに、大きなヒントをくれました。
この本が大きなターニングポイントになるかもしれません。
オンラインにつながる人類が増加することで、世界はより良い方向へ前進する。
そのための最適なツールがゲームなのだと。
Let’s Play the Game and Change the world !

「未来とは、あなたが予知しようとするものではなく、自分で実現するものだ」
(アントワーヌ・サン=テグジュペリ)

最後に、このTEDの映像を見てください。
本書の要点が詰まっており、内容理解が深まるはずです。

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