貧乏はお金持ち
公開日:
:
本
こんな映画館があります。
(橘玲氏の最新作「貧乏はお金持ち」から勝手な解釈による要約)
とある街の映画館。
人気の映画が上映され満員だ。外には長蛇の列。
映画の上映時間はとてつもなく長い。
内容はそんなに面白くないし、居心地は悪い。
でも、映画館の中にいる人は外に出ようとしない。
我慢して座っていれば、お金をもらえるから。
映画館の大きさは、どんどん小さくなってきた。
出口付近の人から押し出されていく。
いっそう、中の人は出ようとしない。
中にいる人は外にいる人に席を譲るべきだ。
そして新たな映画館をつくればいい。
外で並んでる人よ
せっかく大変な苦難の末に映画館に入れても、
面白くもない映画が延々と流れているだけだ。
そこまでするくらいなら、自分で映画館を作った方がいいのでは。
そうなんです。
我々は居心地の悪い映画館の中で忍耐することでお金に得ているので、外に出ようとしません。
そして、サラリーマンよりも個人事業主の方が、税金等いろいろお得だってことを
みんな薄々知ってるのに、なぜかサラリーマン生活から脱出しようとしません。
それは、雇用の安定が失われるのを恐れるからという理由もありますが、
根本的な理由は、人間は心の奥底では自由を憎んでいるから、
何かに属していないと不安になるから。ということらしい。
しかし、
日本の社会制度は、
自営業者、農業従事者、中小企業経営者などの「弱者」に有利なように作られており、
莫大な財政赤字をサラリーマンにたかることによって埋め合わせている現状から、
目をそむけてはいけません。
こういった不平等を是正するために、
政治や社会を声高に批判しても、簡単には変わらない。
理想論よりも、人間の得をしたいという欲望によって、
多くの人が利権にアクセスする方が、効果的で、否応なく社会は変わる。
という希望をもとに、本書では、フリーランスという選択肢を紹介しているのだ。
PS.
本書でエンロンについて述べてる箇所が面白い。
2001年に破綻した「エンロン」の関係者はスターウォーズファンなのか、
本社ビルは「デス・スター」と名付けられ、
創業者は「皇帝」、COOは「ダース・ベイダー」と呼ばれていた。
その他、関係会社の名前もスターウォーズだらけ。
JEDI、ヨーダ、ケノービ、オビ1ホールディングス 等等
エンロンは「デス・スター」と同じく破綻したが、
エンロンの末裔たちがより強力な新たな「デス・スター」を作る。
それが近年までのサブプライムローンやCDSだ。
しかしこれも、映画「スターウォーズ ジェダイの帰還」の「デス・スター」同様
サブプライム問題、リーマンショックにより壊滅し、世界中に混乱を招いたことは記憶に新しい。
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