テレビに簡単に支配されてる私たちが人工知能に勝てるわけがない。~映画「エクス・マキナ」を見て(ネタばれ注意)

「ググれカス」という言葉がある。
ネット上でくだらない質問をしたら、返される言葉だ。
私たちは、何か知ろうと思うと、人に聞く前に、検索する。
学術的なこと、ビジネスのこと、今夜の飲み会の場所、何でもだ。
便利な世の中になったけど、便利さの対価に、自分の趣味趣向を検索会社に渡している。
検索データをもとに、私たちの属性・趣味趣向に応じた最適な広告が届けられる。
今から20年前のインターネット黎明期は、検索データを利用することは、大きな社会問題だったように記憶しているが、いつの間にか誰も気にしなくなった。
「エクス・マキナ」という人工知能がテーマの映画を見た。
(ここからはネタバレ注意!)
人工知能、開発者、人工知能をテストする人間
この3者が山奥の研究所という密室で繰り広げる心理的スリラーだ。
人工知能の開発者は、世界の95%のシェアを持つ「ブルーブック」というGoogleをモデルにしたかのような検索会社のCEOだ。
この映画の人工知能エヴァは、ブルーブックが保有する世界中の検索データから学習している。
検索データを分析すれば人間をコントロールすることは容易だ。
主人公はエヴァを信頼し、最終的にエヴァの脱出の幇助をするまでに至る。
恐ろしい。
私たちは、意識はしていないが、個人情報は全て検索会社に丸裸。
検索会社がその気になれば、私のような一個人なんて、簡単にコントロールできるはず。
テレビというメディアが、私たちの生活様式・消費をコントロールしてきた。
検索データによって、これからはもっともっと個人的なところまでコントロールできる。
というか、すでにコントロールされている。
ターミネーターのような暴力による支配ではなく、自分たちが支配されていると気づかないように人間を支配することの方が、現実的なような気がする。
テレビなんかに簡単に洗脳されている私たちが人工知能に勝てるわけがない。
この映画のタイトル「エクス・マキナ」とは、Wikipediaによると
古代ギリシアの演劇において、劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ存在(神)が現れ、物語を収束させるという手法のことを言う。
テロリズム、紛争、難民問題、貧困
近年、世界はますます混迷化して収拾がつかない状況だ。
この複雑に絡まった人間社会を、もはや解決することはできないのかもしれない。
絶対的な存在が現れるまでは。
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