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レッドハッカソンひろしま2019

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プロローグ

広島では毎年、広島県主催の「レッドハッカソン」 というハッカソンがあります。

私は、3年前46歳のとき、初めて参加しました。

それまでは趣味でiPhoneのアプリを開発していました。私は普通の会社員なので、周りにそんな技術的な話題をできる人は皆無で、理解する人は少なく、変わり者、マニアと言われ、今思うと孤独な趣味でした。

そんな中、レッドハッカソンに参加し、普通にテクノロジーを話せる人たちがこんなにたくさんいる世界、僕より数百倍も技術に詳しい人ばかりの世界、作ってなんぼの世界を知りました。

その後、いろいろな縁があり、私は2年前と昨年のレッドハッカソンで、ファシリテーターを務めるようになりました。

昨年のレッドハッカソン が終わったあと、私はイノベーションやクリエイティブとは無縁の世界に戻ることが決まっていたので、もうハッカソンに関わることはないなあと、昨年のレッドハッカソンのことを書いたブログでこう書きました。

私は来年からは仕事の関係上、テクノロジーやイノベーション的なことからは一旦離れますので、レッドハッカソンに関わることができなくなる可能性が高いです。

せっかくのご縁があったレッドハッカソンはずっと続いて、広島のイノベーションの起点となってほしいです。

次世代のイノベーターは、自らの手でモノを作ることが必須だと思います。レッドハッカソンはそういった次世代のイノベーターが産まれるキッカケになるはずだと信じています。

レッドハッカソンのますますの発展を祈念いたします。

でも、奇妙な縁で、今は引き続き、クリエイティビティに容認な環境に身を置くことになり、今年のレッドハッカソンに選手として参加することができました。

やめるやめる詐欺でした。

心配してくれた皆さん、すいませんでした。

ハック!!

来たぜ!

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ハッカソンアイドルのKULAさんに再会。

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KULAさんに会うと、レッドハッカソンに来たって実感がします。再びこの場にいること、帰ってきたんだと、とても嬉しく感じました。

さて、

ハッカソンのチームの決め方はいろいろあります。

最初からチームで参加する形式、ランダムにチームを決める形式など。

一般的なのは、当日にチームビルディングする方式です。レッドハッカソン は当日にチームビルディングする方式です。

参加者全員が自分のアイデアをみんなの前で発表し、参加者全員で投票し、上位何名かのアイデアを元にチームを作ります。上位に選ばれなくても、ぼっち開発もありにしてます。

なんと、私のアイデアは参加者全員の投票で得票数1位でした。

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どんなアイデアかというと、

上司が出張中、休暇とかで遠方にいても、承認印を押すことができる。という作品です。

かっこよく言えば、最近就任されたIT担当大臣の掲げる「印鑑とITの共存」をテーマにした強烈な社会風刺を内在したアート作品とも言えます。

中国新聞の記者さんにもバンクシーみたいって言われましたし。

チームビルディングも終わり、

さて、具体的にどんな作品にするかホワイトボードで検討。

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このプロダクトの1番の肝である印鑑押印マシーンはエンジニアのOさんが制作。

私は他の部分(電話を自動でかける、上司から印鑑押してもいいよというボタンを押す)という簡単な箇所を担当。

もくもく作業

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会場の雰囲気

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夜1時でも、この熱気

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もう何時か分からなくなった。

バタンキュー。

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私が担当した部分は大したスキルは不要なのですが、

なぜかエラーまみれで進捗が進まず、気がついたら夜遅くなって、会場に泊まってました。

なんとか翌日それなりに動作するようにはなりましたが。。。

翌日も黙々と開発を続け、

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発表会を迎えます。

審査員の皆様

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私たちのチームの発表

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いやー、楽しかったです。

そして、なんと、参加者全員の投票によるオーディエンス賞をいただきました。

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そして、そして、

なんとなんと、最優秀賞!!

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最優秀賞は、12月に東京で開催される日本最大級の開発者イベント「ヒーローズ・リーグ」(旧Mashup Awards)のセカンドステージに進出できます!!

やったー!!

まさか、こんなネタ芸が最優秀賞だなんて、ガチ勢のみなさまには申し訳ないです。

審査員の方々も大変悩まれたようです。審査時間がとても長かったです。

というのが、今年は全チームが動くものを作ってました。

レッドハッカソン 史上、一番レベルが高かったと思います。

私が初めて参加した3年前のレッドハッカソン では、APIを使ったウェブサービスがほとんどでしたし、動く作品の方が少なかったくらいでしたが、今年は当たり前のように機械学習やラズパイなどのマイコンを使ったIoTなどで、果敢に各々の技術の限界に挑戦し、動くものを作っていました。

僕が審査員でも凄く悩みます。

昨年の優勝チームの大学生は、セカンドステージで全国のレベルの違いを見せつけられたおかげで、一回りもふた回りも大きくなって帰ってきました。今年の彼らはスキルの限界に挑戦し、まだまだ伸びしろの多い作品でした。

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デザインとサービスの完成度の高い「こふぃんてっく」も素晴らしかったです。

僕が知ってるレッドハッカソン史上、デザインは群を抜いていました。

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USBメモリの管理システムは、そのまま商品化できそうな完成度でした。

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彼女と彼女以外を見分ける顔認識の機械学習に果敢に挑戦したチームもいました。

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そんな凄い皆さんの代表ということを肝に命じ、レッドハッカソン の優勝者の名に恥じぬよう、ヒーローズリーグのセカンドステージで頑張ります。

レッドハッカソンへの思い

レッドハッカソンを3年前から選手・運営と携わってきて、今回の優勝には、なんとも言えない感慨深い気持ちでいっぱいでした。

3年前に参加した時は、手も足もできず完敗でした。

その後、他のハッカソンでプロダクトが完成できず、寸劇をしたら「は、寸劇? ププッ」と笑われたり、あるハッカソンでは、基本的なIT用語が分からず、エンジニアの人から「あ、もういいから」って言われたり。。。、

普通のアラフィフの中年サラリーマンが、エンジニアとしてハッカソンに参加したがために、いろいろな人に迷惑をかけ続けてきました。

そんな経験を経て、今回の最優秀賞。

3年前のリベンジを果たして感慨深いです。

そして、先ほども書いた通り、レッドハッカソン の優勝チームは、12月に東京で開催される日本最大級の開発者イベント「ヒーローズリーグ」(旧Mashup Awards)のセカンドステージに進出となります。

私にとっては、セカンドステージは、夢の中のまた夢です。

その思いは2年前セカンドステージを観にいったエモいブログに現れています。

僕はMashupAwardsを見て絶望した。

僕もいつかはジェダイになれると夢想していたが、本物のジェダイを目の当たりにすると、ジェダイには到底なれないことに気づいた。

誰もがジェダイにはなれない。

でも誰もがジェダイになる必要はない。

これからは、多くの名もなきメイカーズの時代になる。

名もなきオッサンの旅は始まったばかりだ。

ついに、2年前に絶望したあのジェダイ達が集う場所に、行けることになりました。

名もなきオッサンはここまで来ました。

最後に、チームメイトの OさんとFさん、ありがとうございました。

1番の見せ場のサーボモーターでハンコを押すところを作ったOさんの功績がほとんどです。そしてFさんが簡潔で分かりやすいスライドを作ってくれたおかげで開発に専念できました。

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また、運営の皆さん、他の参加者の皆さん、とても楽しい時間を共有できました。

そして、最後に挨拶で話された審査員のKULAさんの熱い思いに、自分を重ねてウルっと来そうになりました。

レッドハッカソンの成長とともに私も成長しました。

3年前にレッドハッカソン に初めて参加し、ハッカソンの楽しさを知り、2年前と昨年はファシリテーターをさせてもらいました。レッドハッカソン のおかげでたくさんのモノづくりの仲間ができました。

今年から環境が大幅に変わるので昨年のハッカソンが最後のつもりでしたが、今年もなんとか参加することができ、最優秀賞をいただいたという経緯、本当に感慨深いです。

レッドハッカソン を通じてお知り合いになったみなさん、本当にありがとうございました。

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そうはいっても、

まだ終わりではないです。

12月のセカンドステージに向け、ブラッシュアップを図って参ります。

ではでは。

みんな、クリエイティブになろうぜ!!

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PS.

翌日の中国新聞に掲載されました。

「2日間でアプリ開発 学生ら競う」

https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=573023&comment_sub_id=0&category_id=112

PS.

「人生でやりたいことリスト」の179番「ハッカソンで優勝する」と185番「Mashup Awards(現ヒーローズ・リーグ) でセカンドステージに行く」を達成しました!

PS.3

トゥゲッター

PS.4

過去のレッドハッカソン 関連のブログ

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