『家族はつらいよ2』を観て、高齢化社会を笑い飛ばせ
人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である。
(チャールズ・チャップリン)
少子高齢化。
日本の未来を考えると暗い話ばかり。
日本の人口が1億人を割ったらどういう世界が待っているのだろうか。
高齢者ばかりで、若者がいない社会というのは、どんな社会なのだろうか。
山田洋次監督の「家族はつらいよ2」を観た。
三世代同居の家族を軸に、暗くなりがちな高齢者社会の歪み(無縁社会、老老介護、高齢者運転など)を綾小路きみまろの漫談ばりに、高齢者をネタにしたコント炸裂の大爆笑の映画だ。
映画を、社会問題に光をあてる手段として使う人がいる。
芸術表現に昇華する人もいる。
ただの娯楽だという人もいる。
確かに、
わざわざ映画館に行ってまで、暗い・辛い思いをしたくないのは当然だ。
山田洋次監督は恐ろしい。
悲劇的なお話なんだけど、それを大爆笑の喜劇にしている。
無縁社会、高齢者、人の死を、不謹慎ギリギリのところで、笑いのネタにする。
それを、三世代が幸せに同居してるというファンタジー、専業主婦が普通に存在しているというファンタジー、そういった戦後日本が理想としていたファンタジーを軸に据えることで、現実世界から目を背けさせてくれる。
観客はおそらく50歳代以上の人ばかりだった。
きみまろの漫談のように、「高齢者あるある」って感じで、劇場は大爆笑に包まれていた。
日々の辛さを忘れさせてくれるかのようだ。
明日も人生を頑張ろうという生きる糧を与えてくれる。
映画には、そんな力があると、僕は信じてる。
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