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第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

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いろいろな実験、事例をもとに、どれだけ人間が第一印象で物事を判断し行動しているかを教えてくれる。
そして、1人1人が最初の2秒(第1感)にどれだけ自分の行動が影響を及ぼされてるを知れば、よりよい社会を築くことができるのではないかと訴える。
女性は演奏は下手という偏見のあったヨーロッパのクラシック音楽業界。
オーディションで仕切りを導入してからは、性別に関係なく、本当に演奏のうまい人が受かるようになった。
時間がない緊迫した場面では人間は第一印象、固定観念に引きづられる。
それを知っていれば、ディアロ事件はなかった。
 ※白人警官による無実の黒人射殺事件
  ブルース・スプリングスティーンが
  「アメリンカン・スキン(41発の弾丸)」という曲で歌っている。

では、本書の内容をかいつまんで抜粋。
興味深い話ばかりなので、まとめるのは難しく、だらだら抜粋した。

何ヶ月もリサーチし、客観的データに基づいて判断したことよりも、
最初の2秒で「なんとなく」と思ったことの方が正しいことがある。
その道のプロと呼ばれる人は、理屈では説明できないが、最初の2秒でわかる。
「理由はわからないけど、なんかおかしい」と贋作を見破る専門家。
理由はわからないけど、サーブを打つ前に「ダブルフォルト」になるのが分かるテニスコーチ。
たった15分の会話で離婚する夫婦かどうか予測できる研究者
このように一瞬を切り取って判断することを「輪切り」という。
この世の中には、たくさんの「筆跡」が隠れていて、たった数秒でも輪切りにした断片に注目したら、いろんなことが分かってくる。
そうした能力は一部のプロだけでなく、私たち一般人にも備わっている。
「適応性無意識」と呼ばれるものだ。
人間として生きるうえで最も大切な要素。
たとえば、トラックがこちらめがけて突っ込んできたときに、論理的にあらゆる行動の選択肢を考えている暇があるだろうか?
人類が厳しい生存競争を勝ち抜いてこれたのは、情報がわずかでも素早く適切な判断を下す能力を発達させてきたからだ。

自己評価はあてにならない。
なぜならたいていの人は自分を客観視できない。
それよりも、一面識のない人間が15分間部屋を観察したほうが、長年の知り合いよりも理解できる。

無意識は、意識的な価値観と違うかもしれない。
支配的なグループの価値観に結びついている。
たとえば北米に住んでる人は、白人を善とするメッセージに日々さらされている。
意識では人種差別する人でなくても、無意識では違う。
そしてそれは黒人の前での行動に差が出てくる。
~就職面接、自動車販売、職務質問・・・・
本人は自覚して無くても、行動に差が出てくる。

優秀な指揮官は、作戦の目的は伝えるが、あれこれ何をしろとは言わない。
戦場に出たら、部下を信頼し、部下の知恵と経験に任せる。
反省を求めない、長い会議もしない。
戦場では瞬間的な認知が必要だからだ。
「言語による情報の置き換え」はとても難しい。
人の顔を言語で説明するのはとても困難。
スポーツ選手、消防士もそう。考えてたら体は動かない。
情報過多が判断の邪魔をする。
必要な情報はわずかしかない。

「感覚転移」
消費者が商品を買うとき、パッケージに対して抱いた感覚や印象を、無意識に商品そのものに転移させる。
革新的な製品やアイデアを調査するときは、市場調査をそのまま鵜呑みにするのは危険。
自分の好みについて的確な説明ができるのはプロだけだから。

本書から個人的にこう思う。
現代は情報があふれ返っており、混乱し判断の邪魔になっている。
いかに情報の洪水の中から有益なものを見つけるかどうかが問われている。
そのために第1感が重要だ。
無意識が適切な判断をくだせるように、日ごろから自分の感性を磨かなければならない。

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