話題のフィンテック企業「ウェルスナビ」
ウェルスナビという話題のフィンテック企業のサイトを訪問してみました。
昨年の10月に銀行系のベンチャーキャピタルなどから6億円を調達し、いっきに有名になったことは記憶に新しいです。
ウェルスナビは、今まで富裕層しかできなかった投資助言サービスをロボットアドバイザーによって低価格で提供し、そこで推奨したものを、ニューヨーク証券取引所とシステム連携することで、ウェルスナビのサイトやスマートフォンのアプリで簡単に購入できるサービスをするそうです。
現在は、まだ、本格的なサービスの開始前で無料のシミュレーションしかないですが、せっかくですので、とりあえず、試しにやってみました。
こんな感じで5つの質問に答えれば、最適なポートフォリオを提示してくれます。
ちなみにこれが、僕の結果です。
バンガードなど海外のETFばかりですね。
たしかに、実際、バンガードのように歴史があって実績のあるものでポートフォリオを組むのがいいと、よく聞きます。
日本で資産運用をする人のほとんどは60歳以上で、失礼ながら金融リテラシーがそれほど高くない方が多く、銀行員や証券マンのアドバイスを参考(鵜呑み)にしている(方が多い)ものと思われます。
それに60歳代以上は資産運用的にはもう出来上がってしまった世代なので、守る資産運用でいいのでしょうが、本当に資産運用をしなければいけない現役層に対しては、たいして金を持っていないし、日中仕事で会うことができないので、証券会社や銀行はほとんど相手にしていません。
まさに資産運用のエアポケットな世代です。
ウェルスナビは、そういった世代にドンピシャで、ターゲットを定めているようです。
ウェルスナビの代表者柴山さんの経歴をみると、年収が高く、意識が高い40代・50代の人たちがめちゃくちゃ好きそうな完璧なスペックです。
以下ウェルスナビのHPより抜粋
次世代の金融インフラを築きたいという想いから起業。TECH::CAMP で一からプログラミングを学び、プロトタイプを製作した後、2015 年 4 月にウェルスナビ株式会社を設立し、6 月には IVSLaunch Pad に参加。現在は、本格的なサービス開始を目指して、駆け回る日々。
起業前は、2000 年に東大法学部を卒業後、財務省に 9 年間勤務。ハーバード大学にて金融取引法を学び、日英の財務省で予算、税制、金融、国際交渉に参画。退職後、INSEAD で金融工学を学ぶ。その後、マッキンゼーで、ウォール街に本拠を置く機関投資家をサポートし、10 兆円規模のリスク管理・資産運用プロジェクトに携わる。ニューヨーク州弁護士登録。
既存の金融機関にとっては驚異でしょう。
今までは、それほどリテラシーの高くない高齢者を相手にしてればよかったのですが、このまま手をこまねいていれば、知らない間に将来の主要顧客を取られることになるでしょう。
40、50歳代で年収の高い人たちは、金融リテラシーが高く、ネットを使いこなし、自分でいろいろな情報を調べます。営業マンの意見を鵜呑みにしません。
そろそろ金融機関は高齢者に偏重した営業スタイルを脱皮しないとヤバいかもしれません。
このようにフィンテック企業はジワジワと銀行の領域を侵食しています。
まるで、かつてクレイトン・クリステンセンがその著書「イノベーションのジレンマ」で述べたように、既存の業務を捨てることのできない業種が、破壊的イノベーションで一気にやられる様を思い起こします。
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) | |
クレイトン・クリステンセン 玉田 俊平太
翔泳社 2001-07 |
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