こんな僕でも社長になれた
東京都知事選が話題です。
中でも私が注目しているのは、
家入一真さん。
ホリエモンと一緒に登場して立候補を表明した
ひげ面の男性です。
あれを見て、
何者?
と思われた人も多いかもしれません。
ネット界隈ではとても有名な方で、
paperboy&co.という会社を創業し、29歳でJASDAQに最年少上場させた経歴の持ち主です。
ロリポップ
ムームードメイン
ブクログ
という当社のサービスは、私も個人的に使ってます。
今回は、その家入さんが、自らの半生を綴った本を紹介します。
「こんな僕でも社長になれた」
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成功したベンチャー企業の社長という華々しい属性からは違って、
家入さんはいじめによる引きこもりで高校を中退しています。
自ら、他人とのコミュニケーションが苦手で、逃げてばかりの人生だったと振り返ります。
野心があって会社を立ち上げたわけではなく、ましてや上場してビッグになろうなんて野望なんかなく、
組織にあわないから会社を辞め、家族を養うために起業するという選択肢しかなかったのです。
家入さんは言います。
「逃げることは、悪いことじゃない」
世界は広い。
どんな人間にも、必ず最適な場所があります。
この社会システムに無理矢理合わす必要はないんじゃないか。
ましてや、鬱になって自殺するくらいなら、逃げるべきです。
そうはいっても、
私たちは、幼少の頃から、「逃げるな」と教わってきました。
だから、どこか無理をして、
なんとか、逃げずに、逃げてるように他人に思われないように、体裁を繕って毎日を生きています。
「逃げてもいいんだ」
と言われても、困惑します。
明治維新で、列強に追いつく為に、ドイツ式の教育方式がとられました。
同じ年齢の人間をたくさん教室という狭い空間に押し込んで、同じカリキュラムを詰め込む。
こうやって富国強兵のための軍事力を作るための、絶対服従で働く人間を大量生産しました。
ロシアという驚異があった切羽詰まったあの時代には最適な方法でした。
その名残がいまだに続いています。
学校では、
休まないこと、遅刻しないこと、
みんなと仲良くすること、輪を乱さないこと、
そういった規律ある行動が奨励され、すさまじい同調圧力が働きます。
そこで徹底的に体育会的な考え方を浸透させられます。
そして、それを耐えきった人間は、
こういう考え方が、心の奥底まで浸透し、社会に出ていきます。
そういった体質、考え方に着いていけない者には、辛い世の中です。
居場所がありません。
レールからはみ出た人間には辛い世の中です。
だからでしょうか。
家入氏は選挙で
「居場所がある東京」
を目指すと主張します。
社会的に弱い立場の人間の気持ちがわかり、
かつ経営者としても成功している
家入さんのような人物が、
ソーシャルな時代には求められているのではないかと思います。
そして、ポスト資本主義の行方は、
実は、こういった肉食系ではない次世代の経営者が握っているのではないかと思います。
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