映画『メッセージ』を観て、言語と思考について考えた。

「メッセージ」という映画を観た。
突然、世界中にエイリアンの乗る巨大飛行体が現れて、
さあどうする?
といった内容。
言語学者である主人公は、なんとかエイリアンとコミュニケーションをとり、エイリアンの言語を理解するにつれ、思考・感覚に変化が起こっていく。
人類には理解できない概念をエイリアンの言葉を学ぶことで理解していく。
オチには???ってところもあるけど、
そんなことはどうでもいい。
言語や時間について考えさせられる。
誰かと語り合いたくなる。
そんなインテリジェンスな映画だった。
その映画の中で、
「サピア=ウォーフの仮説」というのがある。
思考は言語によって決まる。
つまり、言語が異なれば思考、世界観、時間感覚など違うという仮説だ。
以下、思いつくままに例を挙げる。
明治維新より前の日本人に自由、権利という概念はない。
日本人に現在完了形という感覚は理解できない。
日本人と英語圏の人では色彩感覚は違う。
同じ青でも、Blueだったり、Greenだったり。
日本語には「青」という色だけでも50以上ある。「赤」もそうだ。
日本人の繊細な色彩感覚は言語から来ているかもしれない。
言語は性格も変えるかもしれない。
なぜか英語を話すと急に自信満々になる。
主語の次に述語だから、曖昧なこと言えないからかもしれない。
理解できないものは言語化できない。
人工知能に恋する「HER」という映画で、人工知能が人類には理解しない概念を「言語化できない」と言って、人間に説明できないシーンがあった。
「読む」という能力を、脳科学的、哲学的に解明しようとする「プルーストとイカ」という本によれば、
英語を使うとき、中国語を使うとき、日本語を使うとき、脳はそれぞれまったく違う部分を使っているという。
言語によって、思考は違うのだ。
言語からちょっと外れる。
ジョージ・オーウェルの「1984」の主人公が勤める役所に言葉を徐々に消していく部署がある。
国を統治するためには、国民に思考させないこと。
一番の方法は、言語というものを無くす事だという。
「美しい」という言葉がなければ、美しさはわからないし、
「自由」という言葉がなければ自由の概念を思いつけないだろうし、
最終的には国民すべてをアヒルのようにガーガーいうだけにするのをミッションにしている。
テレビによって1億総白痴化になり、あらゆる形容詞が「やばい」という表現になりかけてるわが国としては笑えない話である。
以上、映画「メッセージ」から、言語について思いつくことをツラツラ書いた。
言語は思考を決定する。
自分の知っている語彙以上のことは理解できない。
ベタなことだけど、語彙力を増やすには、読書しかない。
本を読もう。
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