NT(なんか作ってみた)と MG(迷ったらゴー)で、 走りながら学ぶ
公開日:
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最終更新日:2019/09/08
Maker Faire, NT, セミナー, ハッカソン・アイデアソン, 電子工作 MG, NT, ゴー
2月23日「オープンセミナー広島2019」での私の登壇内容をブログに起こしました。
https://osh.connpass.com/event/101380/
はじめに
私はエンジニアではなく普通の中年サラリーマンですが、趣味でiPhoneアプリを作ったり、ハッカソンにエンジニアとして参加したり、電子工作でMakerFaire東京や台北などに出展しております。
非エンジニアでもなんとかこうした活動ができるのは、NTとMGというキーワードで走りながら学んできたからです。私の経験談とその過程で広がった世界についてお話することで「こんなしょぼいオッサンでも」と思っていただき,何か新しいことを学び始めるキッカケになっていただければ幸いです。
講演内容
タイトル:「NT(なんか作ってみた)と MG(迷ったらゴー)で、 走りながら学ぶ」
私は、普通の高校を出て、大学は経済学部、その後は地元の企業に就職し、25年間転職もせず、特に出世もせず、今に至る典型的な普通のサラリーマンのおっさんです。
先日、NT広島というメイカーイベントに運営委員会の一員として携わりました。
NTとは,NicoTech(ニコテック,ニコニコ技術部)の略で、ニコニコ動画で工作や技術等に関する「製作系」動画を作っている人達のこと。10年前から実際の展示が始まり,全国各地でNTのイベントが生まれ,今回広島で開催することになりました。
NT広島では「(N)なんか(T)つくってみた」の意味も込められており、高い技術でなくても自分が作った作品をお持ちの方は誰でも出展でき,自分で作った物を見せ合い,自分が学んだことをシェアする場所なのです。
私は出展もしました。
IoTクソゲー「うちわdeファイト」
うちわを仰ぐと、その強さに連動して、力が、パソコン画面に伝わり、相撲のように落とし合いをするというというゲームです。
ジャイロセンサーの値をラズベリーパイを通じクラウドにあげ、Unity上の物体に反映させています。
これはMakerFaire東京に出展しました。
面白かったので、勢いに乗って、
MakerFaire台北にも出展しました。
台北女子に大人気でした。
人生最大のモテ期が来たのかと思いました。
台北のおばあちゃんたちも楽しんでくれました。
今回ご参加のみなさんは、エンジニアの方が多いですので、この程度のことは、全然大したことないと思います。
「こんなもんで、ようもまあ海外で出展しようと思ったもんだ」って思われたかもしれません。
しかし、
これを作った私は、エンジニアではありません。
48歳のしがない普通のサラリーマンです。
今までの人生で、モノ作りとは全く無縁でした。
初めて、ラズベリーパイやArduinoを触ったのは、1年半前です。
初めて、半田ごてを触ったのは、1年前です。
1年前に近所の小中学生対象の電子工作教室に2回通いました。
下の写真で半田ごてを必死に使ってるオッサンは私です。
私が何をつくるときをまとめると、こんな感じです。
例えば、まずMakerFaireに出展することを決めます。
MakerFaire東京は8月に開催、5月初旬に申し込みました。
その段階では何もプロダクトは無いです。IoTクソゲーを作ることだけ決まってました。
作りたいもの(作れそうなもん)を決め、開発です。
上の3の①から③をグルグル回します。
そして、発表(出展)に至ります。
「発表(出展)による学び」をまとめました。
メイカーイベントは、出展者もですが、来場者も大きな学びになります。
今回、自分の製作サイクルをまとめてる途中で気づいたんですが、
これって、NT加賀で聴講したスイッチエデュケーションの小室社長のSTEAM教育の話と同じってことに気がつきました。
STEAM教育は、大人が一方的に教えるのものではなく、基本的なことを教えた後は子供の自主性に任せることが重要です。
調べる→作ってみる→失敗する といったループの中で学んでいきます。
で、すごく重要なのが、「発表する」ことです。
自分が作ったものを自分の言葉で発表することで、整理されます。次への製作のモチベーションに繋がります。
電子工作をするギャル2人組ギャル電さんも似たようなことを言ってました。
野生のPDCAです。
彼女たちは、クラブでパリピにモテるプロダクトを作り、実際にクラブに持っていってウェーイとします。
電子工作も同じで、ウェーイ(発表)があれば、大きな学びになるはずです。
さて、普通のサラリーマンの私がなんでこんなことをしてるのかというと、7年前に遡ります。
2011年41歳のとき、
きっかけは、 iPhoneでした。
iPhoneが、私の人生を変えました。
iPhoneアプリは誰でも作れるってことを聞き、
ネットや本を読んで作りました。
これが初めて作ったアプリ
「Mind-Reading」
人の心を読むアプリです。
頭で思ってる数字を当てるアプリです。
コンパとかで使えそうです。
技術的には、全く大したことありません。
誰でもできます。
今日の会場にお集まりの皆様なら、ものの数十分で作れるでしょう。
「こんなクソみたいなもの恥ずかしげもなくよくだせるわ」
と思われる方もいるでしょう。
私よりスキルの高い人は死ぬほどいます。
では、そんな人たちに、自分の作品のリリースを勧めると、
こういう答えをよく聞きます。
私の人生の経験上、
「また今度」は無いです。
「また今度」は来ないです。
私が作ったクソみたいなアプリでも、リリースしたとき、世界中の公開されたとき、世界の窓が一気に開いた感覚、凄くワクワクした感覚、自分が「特別な何者」かになった感覚を得たのを今でも覚えています。
こんなクソみたいなアプリでも、
100カ国から累計5万ダウンロードしてもらいました。
私が作ったものが、一瞬で全世界に公開され、販売される。
そして、世界の誰かが私の作ったものを遊んでくれる。
レビューをくれる。
こんなに面白いことは無いです。
その後、コツコツとアプリを作り続け、現在は12作品リリースしています。
1つ1つのアプリはクソみたいなアプリです。
でも、これが12も集まると、アプリ開発者として、認知してもらえます。
(ご参考)私の作品集
これも、先ほどと同じで、こういう流れ。
そう、STEAM教育と同じです。
その勢いで、46歳にして初めてハッカソンに参加しました。
今までハッカソンとは無縁と思っており、参加したことがなかったです。
私みたいなスキルの無い人間が参加するものではないと思っており、ハッカソンの参加者には、こんなイメージを持っていました。
そう、ギークの中のギークたちが集まる場所なのだと。
興味はあるけど、不安でした。
「こいつ何しに来たんだ」っていじめられるかもと思ってました。
しかし、私の信条はMGです。
参加してみると、賞は何も取れなかったけど、楽しかったです。
ハッカソンは、短期間に実装しなければいけないので、自分の持てる技術と検索能力を駆使して、とりあえず実装させるので、とても勉強になります。
ハッカソンでは、チームの限られたリソース、スキルで、短期間で実装まで持っていくという修行のようなもので、だいたいハッカソン終わったら、結果的に多くのことを学んで、成長してます。
以降、多くのハッカソンに参加しました。
その都度、不安になります。
でも、都度MGで恐怖を克服しました。
2017年 47歳の時
職場では、「これからはIoTだ」との機運が高まってました。
IoTって言葉を初めて聞きました。
IoT、何それ、美味しいの?
ちょどその頃、長野県伊那市でIoTのハッカソンがあるとの情報を聞きました。
IoTの勉強をするにちょうどいいと思い参加を決めました。
このハッカソンは、ソラコム のLPWAを使うので、ハッカソンの予習を兼ねてソラコム のブログを見て実際に色々組み立てました。人生で初めてArduinoを触ったのがこの時です。
賞は取れませんでしたが、実際に手を動かすことでセンサー → マイコン → クラウド といったIoTについて肌感覚で理解できました。
このように初めてハッカソンに参加してから2年間で、これだけのハッカソン・アイデアソンに参加したり、ファシリテーターやったりしました。
2016年8月 レッドハッカソン2016
2017年4月 NASA Space Apps Challenge 宇部予選(予選突破)
2017年6月 伊那市LoRaWANハッカソン
2017年9月 レッドハッカソン2017 (ファシリテーターとして参加)
2018年3月 MUFG Fintech Challenge 2018 (書類選考落選)
2018年4月 Startup Weekend 深圳
2018年5月 SPAJAM福岡予選 (優秀賞)
2018年6月 InaHack 2018 1st Session “ideathon”(優秀賞)
2018年9月 レッドハッカソン2018 (ファシリテーターとして参加)
ハッカソンからは多くの学びがあります。
ざっと思いつくままに書きました。
そんな活動をしていると、いつの間にか、職場内で、ITに詳しい人物と錯覚されました。いつの間にかIoT関連の事業の主担当者として関わることにもなりました。
なんか作ってくってみて、
迷ったら、ゴー!
僕の世界は広がり、
多くの学びを得ました。
最後にまとめ兼宣伝です。
私の話を聞いて、メイカーイベントに興味を持った人は、
4月27日・28日のNT熊本に出展してみましょう。
このマークは
「何か作ってみた」
繰り返しますが、
出展することでこのような学びを得ることができます。
迷ったらGO!
One more Thing
3月には私が絡むハッカソンが2回あります。
宮島 Digitalization Hack 2019
https://uhuru.connpass.com/event/117434/
とびしまハッカソン
https://uhuru.connpass.com/event/117829/
繰り返しますが、
ハッカソンからは、こういったことが学べます。
迷ったらGO!
ありがとうございました。
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