下流社会
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本
先日、サマーソニックというロックフェスティバルに行ってきました。
いい年して、若者に交じって楽しんできましたが、いまだに体中が筋肉痛です。
さて、ライブが終わり、現実社会に戻ったわけですが、
みんなライブでのエネルギーを実態社会ではどう活かしてるんだろう。
私みたいに、単なるストレス発散だけなのだろうか。
そう思うと、ふと昔読んだ「下流社会」という本を思い出しました。
下流の趣味は、音楽コンサート、スポーツ観戦、テレビゲーム、インターネットが多いという。
(上流は音楽コンサートなんか興味がない。旅行、スキー、ゴルフなどアクティブな趣味が多い)
私の趣味はテレビゲームを除き、完全に下流のそれだ。
趣味は個人のことなので批判されるいわれはないが、
以下の点にとても危惧すると作者は言う。(私もそう思う)
多くの人間は、客観的に搾取されていることを自覚してはいるが、
どうしようもないために、ある程度内的に不幸なのであり、
他方では、その程度の不幸なら瞬間的な盛り上がりやら何やらを介して適当にやり過ごすことができる。
ただ、その瞬間な盛り上がりさえもが、
サッカーワールドカップなどの娯楽イベント的なメディアを中心に装置化され、
管理されているという点である。
つまり、内的に不幸な人間が、その不幸を自分自身の力で解決するタフさを持たず、
大きなメディアイベントに依存した受動的な存在になっているのではないか。
本書では、様々な調査結果をふまえ、
「下流」とは、単に所得が低いというだけではなく、、
コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲など
総じて人生、生きることに対しての意欲が低いと指摘する。
今や、1億総中流などど寝ぼけたことを言ってる人はいないと思うが、
本書が出た2005年以前は、誰もが日本にこんなに格差があるなんて思いもしなかった。
格差社会の実態が世間に公表され、ある意味、日本人の意識を根本的に変えた画期的な書と言える。
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