小さく賭けろ!―世界を変えた人と組織の成功の秘密
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子供の頃からよく聞く言葉
「失敗は成功のもと」
でも、それを本当に実践している人は少ないだろう。
だって、失敗を容認しない硬直的、減点主義な社会では、失敗を恐れて、縮こまってしまう。
失敗が恐いから、チャレンジできない。
ソニーをはじめ日本の電機業界の凋落が著しい。
何が問題なのかは様々な理由が複合的にからまってるのだろうけど、
1つだけ私なりの意見をあげると、
我が国の教育、社会においては、既に決まったことを覚える暗記力、既に決まったことを正確に実行する実務処理能力、予定調和を守ることが重視され、失敗することが許されない社会だからだと思う。
高度成長期はそれでよかった。
しかし、いまはいつブラックスワンが襲ってくるやもしれない不確実な時代だ。
共産主義のような◯カ年計画など何の役にも立たない。
明日、何が起こるか分からない。
では、どうしたらよいのだろうか。
ピーター・シムズ氏の著作
「小さく賭けろ!」
がヒントになるはず。
Google、Amazon、スターバックス、ピクサー
彼らは最初から今のような業態の会社ではなかったし、そもそも今のような姿をイメージしていたわけではなかった。
最初から素晴らしい独創的なアイデアがあった訳ではない。
小さなアイデアを1つ1つトライして今の姿になった。
1つ1つの小さなアイデアをスピードをもって実行し、数多くの失敗をし、学び、数少ない成功を膨らましていき、気がついたら今のような会社になっていた。
このように、チャレンジすること、数多く失敗することが重要だ。
1つ1つの小さなアイデアを素早く実行し、失敗し、そこから学び、それを繰り返すことだ。
「最後まであきらめずにあっちこっちつまずいて、失敗し続けるのが大切なんだ。ありとあらゆる失敗をして最後に残ったのが、正しいやり方。そこで初めて成功できる」
(ビノッド・コースラ/サン・マイクロシステムズ共同創立者)
「私は実験に1000回失敗しても無駄だったとは考えない。なぜなら1回失敗するごとに1歩前進したことになると知っているので、私はくじけないのだ」
(トーマス・エジソン)
「時にはエラーを犯すのがクールなんだと考えさせなければならない。事なかれ主義の安全策をとってはならないと覚え込ませなければならないのだ」
(ケーシー・ハスキンズ大佐/米陸軍士官学校教育訓練部長)
「間違えるのならできるだけ早く素早く間違えろ。早く間違えれば、それだけ正しい解答を得るのも早くなる」
(アンドルー・スタントン/映画監督)
イノベーターに共通する資質は、
「知的好奇心」「観察力」「傾聴力」
たゆまない知的好奇心をもとに、観察し、現場に赴き多様な人々からの意見に耳を傾ける。
それらから、インスパイアされたことをトライすることだ。
「表計算ソフトにいくら数字を入れてみたところで、現実の人間が新製品に対してどういう反応をするか予想できっこない」
(ジェフ・ベゾス/Amazon CEO)
「ものごとを鳥の視点からだけ見ていると、人は傲慢になり、はるか遠くから見たものがぼやけて見えることを忘れてしまう」
(ムハマド・ユヌス/グラミン銀行創設者)
「ビルディングの中に事実は存在しない。あるのは意見だけだ」
(スティーブ・ブランク/エ・ピファニー創立者)
じゃあ、どうしたらイノベーターになれるんだろう。
本書いろいろな実験が紹介されているが、そのうちの1つ、この実験結果が、大変興味深い。
イノベーターは、自分を「運がいい」と思っている。
「自分を運がいいと思ってる人たち」は視野が広い。自分の周辺で起こることへの注意を向けている。
そして、新しいことを受け入れやすい。
一方で「自分を運が悪いと思ってる人間」は、「習慣の生き物」であり、決められたことに固着される。
「運のいい人たち」は、社交的で、どんどん多様な人間としりあい、偶然な出会いから生まれる利点を受け入れる。それが繰り返され、自分の参照空間中にいる人間や視点が多くなり、優れた知識と機会、アイデアが結合する可能性が高くなる。
私なりに要約する。
これからの不確実な時代を生き残るために重要なこと。
思いついたら即行動。
走りながら考える。
たくさん失敗する。
そして、
多様な人間と交流する。
未来は自分の手でつかむもの。
失敗を恐れてはいけない。
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」
(アラン・ケイ)
さてと。。。
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