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経営に終わりはない

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ハイブリッド車「インサイト」が絶好調なホンダ。
自動車以外に、飛行機を作ったり、ロボットを作ったり、
ホンダは他の自動車メーカーと一線を画した独創的な会社だと思います。
また、ワイガヤ会議や、社長が会長にならず一線を引くこと、創業者一族がいないことなど
経営面でも良い意味で特異な会社であると思います。
それらは、創業者本田宗一郎氏のDNAが脈々と伝わっているからなのでしょう。
本書は、その本田宗一郎氏の片腕として世界のホンダの基礎を作った藤沢武夫氏の自伝です。
ホンダといえば本田宗一郎氏が有名ですが、藤沢氏がいなければ、今のホンダは無かったとも言われます。
本田宗一郎氏と藤沢氏が二人三脚で、
バイク製造の町工場だった本田技研を世界的企業に育てていく過程を
当時の熱気そのままに生き生きと綴り、藤沢氏の経営論を展開しています。
当時では誰もが「できない」と言った画期的な出来事
 マン島レースへの参戦、鈴鹿サーキット建設、
 スーパーカブ、シビック開発、アメリカ市場参戦
等等
車好きはもちろん、そうでない人も、きっとワクワクでき、仕事にも生かせる内容だと思います。
その中から、私がマーカーを引いた箇所を抜粋

・本業以外のもので金儲けをしてはいけない。
 つくっている商品で儲けているということで、
 技術者にしても、現場の人たちにしても誇りを持つことができる。
 おれたちが一生懸命働いているから会社が成り立っているんだということ。
・世の中には万物流転の法則があり、どんな富と権力も必ず滅びるときが来る。
 その法則を避けて通ることができるかを勉強してもらいたい。
・何もないゼロのなかから、どうあるべきかという問題を探すのが重役の役目で、
 日常業務を片付けるのは部長以下の仕事だ。
・人員整理をしなければならないときには、真っ先に、管理職である「長」から辞めていってもらう。
 だから、今日、「長」であっても、明日はどうなるかは、わからない。
 しかし、自分がエキスパートであれば、何も恐れることはない。よそから引っこ抜きにくるだろう。
 よそから引っこ抜かれるような人材が続出すれば、本田技研の思想が日本中に広がっていって、
 もっとすばらしい日本になると思う。
たいまつは自分で持て
・金なんてものは、いつかなくなる。
 いちばん大事なことは、自分たちは何をしてきたかということ。

なお、
日経ビジネス2007.7.20号のホンダ特集において、
創業者の時代と現在の状況は酷似しており、今こそ、創業の原点に戻る時だと述べられています。
 ・低公害エンジン開発(1972年)→  ハイブリッド車開発(現在)
 ・米国進出(1959年~)     →  新興国開拓(現在)
 ・石油ショック(1973年)    →  世界経済危機(現在)
本書には、混沌とする現代を生き抜くヒントがあるかもしれません。

ビジネスの最前線で勝ち残るための必要な情報が凝縮 日経ビジネス

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