『東京都同情塔』を読んで
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本
ChatGPTを活用して作ったという芥川賞受賞作「東京都同情塔」を読了。
久しぶりに純文学に触れた。
容赦ない言葉、表現のシャワーを浴び続ける。
よくこんなにたくさんの言葉・表現を紡ぎ出せるものだと尊敬する。
本作品は、SNSそして生成AIが登場して以降の「言葉」が持つ意味を問いかける。
刑務所を「シンパシータワー」「同情塔」と名付け崇高な理想を掲げるものの、それが恐喝や暴行を「いじめ」、売春を「援助交際」という言葉に置き換えることと同様、言葉は物質・行為そのものの意味さえ変えてしまう恐ろしいツール。
ジョージオーウェルの「1984」の独裁国家のように言葉をなくして思考停止にした方が人類は幸せになれるのではというディストピアな発想も頭にもたげた。
SNSでは同じ日本語を話しても通じない人がたくさんいる。
額面通りに理解するAIの方が信頼できるのではないか、人間の発する言葉って一体?
以上、なんの解説も評論も読んでない純粋な感想でした。
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