映画『悪は存在しない』を観て
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映画感想文
『ドライブ・マイ・カー』の濱口監督の新作『悪は存在しない』を観た。
仕事で自治体案件に絡むことがあるので人ごとではなかった。
自然豊かな長野県の田舎町に突如訪れる東京の会社の新規事業のグランピング施設建設計画。
(おそらくコロナの新規事業系の)補助金目当てでコンサルの言われるがままグランピングに興味ないのに儲かるからという理由で参入したはいいが、社長は部下に丸投げ、コンサルは公募に通ったあとなので人ごと。
担当者が矢面にたち住民説明会で住民から突き上げられるところは自分が同じ立場だったらと思うと目も当てられないほどハラハラした。
その担当者が社長と住民の板挟みで思わず「俺はグランピングしたくてこの会社に入ったんじゃない」ってグチをいうシーンが多くのサラリーマンを代弁してた。
こんな誰も幸せにならない悲劇なのか喜劇なのかが日本全国でたくさん繰り返されてるのだろうな。
「ドライブ・マイ・カー」でも思ったけど、濱口監督はドライブ中の会話の使い方が絶妙で、今回も思わず手を叩きたくなったほど。
時間がゆっくり流れる。美しい景色がゆっくり流れる。ネトフリなら長回しのオープニングで多くの視聴者は離脱するだろう。劇場でこその作品。
あっと驚く理解できないラストがずっと心に残ってる。
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