パラダイス鎖国
公開日:
:
本
よーうこそ、ここへー、遊ぼよパラダイス~♪
パラダイス鎖国の日本へようこそ!
パラダイス鎖国
ってよくできたネーミングだ。
これだけで、本書のいわんとすることが分かる。
※これから先は本書の内容を私なりの言葉で改変しますのでご了承ください。
かつて
日本バッシング
日本パッシング
そして今は
日本ナッシング
そして、我々も危機感まったくナッシング。
だって、そこそこ満ち足りてるだもん。
でも。現状に満足してる間に日本は世界から取り残されてます。
海外からみた日本の存在感は無くなっています。
それに、日本からの海外旅行者、留学者、激減してます。
Q:若者に冒険心はあるのでしょうか?
A: はあ、それが、どうした。
海外は不便だしメシは不味いし、日本にいた方がパラダイスじゃん。
留学だって、昔は景気が良かったから企業が行かせてくれたんでしょ。
うーむ。確かにそうだ。
じゃあ、どうしたらよいのか?
この本にその答えのヒントがあるかも。
本書は、
若者よ積極的に世界へ打って出よ!
このままでいいのか?
という熱血な問題提起をするのではなく、
鎖国状態になったことは仕方ないと認めつつ、
緩やかに1人1人が開国していこうと提言する。
そうそう、パラダイス鎖国の先輩アメリカにもヒントがありそう。
アメリカって、生まれ育った町から出たことない人ばかり、英語しか話せない人ばかりのパラダイス鎖国。
なのに常に革新的であるのは、日本と違い地域経済の独自性が強いから。
NYはNYの、LAはLA、テキサスはテキサスのシステムが・・・
というように利害の一致しない産業が国内で共存しやすいから、従来の産業では望ましくないモデルが出現しやすい。
日本のように強力なレガシー勢力が変化を妨げる圧力にはなりにくい。
そして、アメリカの内部での「黒船」の役割を果たすシリコンバレーのような「厳しいぬるま湯」の存在がキモだ。
シリコンバレーは世界中から才能が集まり競争は激しいが、人材の流動性は高く、失敗が何度も許される「厳しいぬるま湯」の社会だ。
イノベーションはえてして「変人」から生まれる。
「変人」を許容する社会がシリコンバレーにはある。
では、日本はどうしたらよいか?
著者は提案する。
あの国に追いつけ、追い越せという高度成長期「モーレツ社員」のようなハードなものでない。
そもそもそんなことにはインセンティブは働かない。
ゆるやかな開国こそが日本に合っている。
欠点は多いが優れた異才のある「プチ変人」をどんどん育てよう。
そのためには「減点主義」ではいけない。
そして、あらゆる分野の「プチ変人」が、身軽に海外へ出かけることだ。
社会を大きく変えるイノベーションを起こすのは難しいかもしれないけれど、
日本人1人1人が少しずつでもグローバル化し、「プチ変人」になることだ。
我々大人は「プチ変人」をつぶすのでなく、「厳しいぬるま湯」になることだ。
とりあえず、何をしていいかわからない人は、とりあえず英語を勉強しよう。
どこの国でもどんな分野でも何かしら役に立つからだ。
「プチ変人」バンザイ。
真のダイバーシティな社会を目指そう。
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