【44歳中年サラリーマン、初めてのインドひとり旅】5日目:インドのフライト、コンノートプレイス、インドのスマホに再挑戦。
ガンジス川を見た僕にとって、これからの旅は消化試合なのかもしれない。
小説ならば、そろそろエピローグを迎えるところだ。
しかし、このブログは小説ではない。
僕の旅の記録であり備忘録でもある。
だから、もう少し続ける。
「なんともあっけない」
心の中でつぶやいた。
時刻は15時。
僕は今ニューデリーにいる。
今朝ガンジス川を眺めていた同じ目で、大都会ニュデリー1番の繁華街「コンノートプレイス」のメトロの駅で、凄まじい人の往来を眺めている。
(この写真では分かりにくいが、ラッシュ時の新宿駅のようにたくさんの人で混雑してた)
ニューデリーからバラナシまで、いろいろなことがあって、とても苦労した。
夜行列車で12時間もかかって、やっと辿り着いたバラナシ。
そんなニューデリー、バラナシの間も、飛行機ではわずか1時間半。
なんとも、あっけない。
バラナシのホテルで知り合ったドイツ人とフライトをともにし、ニューデリーの空港で別れた。
彼らはまだインドを巡るそうだ。
そして、エアポートメトロに乗り、ニューデリーで乗り換え、メトロのイエローラインの1駅目が、ニューデリー1の繁華街コンノートプレイス。
今日の宿がある場所だ。
さて、メトロの駅から地上に出る。
びっくりした。
本当にここはインドなのか?
ニューデリー駅前のメインバザールや、バラナシの混沌を経験した身から見れば、コンノートプレイスは別世界に見えた。
汚いバックパッカースタイルの僕とは対照的に、
こぎれいな服に身を包んだオシャレな人たちがたくさんいる。
キレイなインドの女性がたくさん歩いている。
スーツ姿のビジネスマンもいる。
スターバックス、マクドナルドなど、欧米資本のお店がたくさん連なってる。
インド最後の宿は、旅の疲れをとろうと思い、ここコンノートプレイスの高級なホテル、日本円で1万3000円もするホテルを予約していた。
メインバザールの宿とは全然違う。
入口にはガードマンがおり、ドアを開けてくれる。
フロントのインド人男性は、皆スラッとした長身で、細身のダークスーツを着こなし、ONE DIRECTIONとか、古くはBACKSTREET BOYSのようなアイドルグループのような感じのイケメンばかりだ。
宿泊客も、いかにもエリートビジネスマンって感じの人間ばかりだった。
そんな中で、僕が一番小汚ない。
どう見ても、場違いだ。
ここに泊るんじゃなかったと後悔した。
だから、日本人はTPOをまったく考えないって言われるのだろう。
こんな高級ホテルに、無精髭で小汚いバックパックを背負ったオッサンが来るなんて。
ちなみにこんな部屋。
予約したものはしょうがない。
チェックインし、今日のミッションを考える。
今日一番のミッションは、スマホをゲットすること。
もうお忘れかもしれないが、数日前ニューデリーのメインバザールでインド製のスマホとSIMカードを買った。そのとき、あるところに電話すれば、そのスマホが使えるようになると言われたが、その番号に掛けても、うんともすんとも言わなかった。
もう、だまされたのかもしれないとあきらめかけていたが、せっかくなのでリベンジをしようと思う。
だが、リベンジしようにも、どこの携帯ショップか覚えてない。
まあいい、とりあえず、メインバザールを歩けば、思い出すだろう。
コンノートプレイスにあるホテルからメインバザールまで歩いていく。
オートリクシャの客引きを無視しながら進む。
30分もしないうちに、見たことのある光景が広がった。
われながら、驚いた。
この風景は以前見たことある。
何故かそこは子供の頃から知っている場所かのように、迷わず携帯ショップへ進む自分がいた。
すぐに数日前に行った携帯ショップが見つかった。
なんということか。
自分でも、まさか見つかるとは思っていなかった。
「ハロー」
挨拶するも、携帯ショップの店長らしき男は、僕のことを覚えていないようだ。
「数日前、あなたのいう番号にかけてもつながらなかった。僕の目の前で何とかしてくれ」
これを逃すと3度目は無いので、僕は必死に食い下がった。
店長らしき男は、本当かウソかよく分からないが、前回はSIMカードにトラブルがあったと言う。
なのでSIMカードをタダで交換してくれた。
「今度こそうまくいくはずだ。15分後には電話もインターネットもつながる」と言う。
その間、僕は近くの「サブウェイ」で時間を潰す。
混沌としたメインバザールにサブウェイ、なんとも不思議な組み合わせだ。
15分経過した。
電話はつながるが、ネットは繋がらない。
再び携帯ショップにいって、店長に詰め寄る。
僕は、ネットに繋がるまで帰らないと、イスに座り込む。
すると、何だかよくわからないが、店長は僕のスマホをいろいろ操作して、最終的にはネットも繋がるようにしてくれた。
やったー!
ついに、現地でスマホを買うというミッションがコンプリートした。
し、しかし、遅すぎる。
もっと、早ければ、バラナシ滞在中に、1日約3000円のソフトバンクの海外ローミングのお世話にならなくて良かったのに。。。
まあ、いい。
これから海外に行くことがあれば、現地でSIMカードを購入し、高額料金を気にせず、スマホを楽しむことができる。
長い目で見れば良かったのかもしれない。
(この写真の真ん中の店でインド製スマホをゲット)
そうこうするうちに、暗くなって来た。
通りがかりのオートリクシャに声を掛ける。
ドライバーは50ルピーというが、僕は30ルピーでどうかと言う。
すると、ドライバーは
「オレは30ルピー以下の仕事はしない」
と怒り、去っていった。
去り際も
「オレは30ルピー以下の仕事はしない」
と吐き捨てた。
なるほど、これで分かった。
メインバザールからコンノートプレイスまで40~50ルピーが相場なのだろう。
(違ったらゴメン)
まさか、インド人に拒否されるとは思っていなかった。
だんだんインド生活に馴染みつつあるっていうことなのかもしれない。
オートリクシャに乗るタイミングを逸し、ホテルまでは徒歩で戻った。
不要なときはしつこく勧誘するくせに、本当に乗りたいときにつかまらないものだ。
ホテルの部屋で、早速さっき購入したインド製のスマホをいじった。
GoogleマップやFacebookなど、いろいろなアプリをダウンロードした。
お腹が空いてきた。
ニューデリーのオシャレスポット「コンノートプレイス」には、バックパッカーが行くような安いレストランはない。
しょうがないので、オシャレな感じの中華料理屋に入った。
この丼が日本円で700円くらいだった。
この店は平日だけど、たくさんのインド人でにぎわっていた。
インドの中間層は日本人とさほど変わらない。
日本人と同じ金銭感覚のようだ。
これは、この店に限ったことではない。
後述するが、マクドナルドや映画館でも同じことを感じた。
だから、インドという国をたった1つのカテゴリーで判断するのは止めた方がいい。
多様性のあるインドに対し、そのマーケティングは必ず失敗する。
富裕層のインド、中間層のインド、貧困層のインド、
これに宗教やカーストが絡んで来る。
これらはまったく別物のマーケットだし、アプローチ方法はまったく違うと思う。
ご飯を食べおわり、ホテルに戻る。
この旅、最後にして、今日ほど何の事件もなかったのは初めてのような気がする。
インドに来て初めての日本と変わらないような夜。
温度を調節できるシャワー。
フカフカなベッド。
紙を普通に流せるトイレ。
あれほどガンジス川の混沌が好きだと言っていた自分だけど、
やっぱり、便利で快適な方がいい。
最後の最後で、この旅で一番リラックスする自分がいた。
To Be Continued.
「6日目:インド最終日、ガンジーとボリウッドとリキシャ魂」に続く
http://tatsuya1970.com/?p=4406
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