バフェットの教訓
本日3月21日の予定だったウォーレン・バフェット氏の来日が延期となったと今週の日経ヴェリタスに記載されていた。
タンガロイの福島工場に訪問する予定だったからしょうがない。
さて、バフェットについては、知っているようでよく知らないので、来日を知ったのを機に彼の発言を集めた『バフェットの教訓』を読んだ。
バフェットの息子の奥さんが書いた本だ。
金言が並ぶ本書は、孔子の弟子がまとめた論語のように、投資家にとっての論語といっても言い過ぎではないかも。
1年で1億円儲けるような占いまがいの投資法を期待する向きには退屈な内容だろう。
しごく当たり前なことばかりが書いてあるから。
しかし、当たり前だからこそ難しい。
目先の利益ばかり追い求める人間は、結局は証券会社の餌食になるだけ。
会計を勉強し、自分で決算書を読み、自分の頭で考えることが重要だ。
それで見つけた割安な優良企業(競争優位性を持つ消費者独占型ビジネス)の株を買い、
ずっと保有することが、バフェット流のバリュー投資だ。
本書には金言がたくさん。
これらの言葉から、彼の投資哲学が読み取れる。
そして、彼の投資哲学は人生にも通じる。
一部を抜粋する。
わたしは高さ2メートルのバーの飛越には挑まない。
周りを見渡して、またぎ越せる30センチのバーを探す。
年次報告書を読みなさい。
ギリシャ文字が入ったような方程式を使うのはやめなさい。
独力で考えることを心がけなさい。
自分の望む仕事を始めるべき潮時が訪れたら、逃してはならない。
好きな仕事に就いていれば、あなたは毎日うきうきとベッドから起きだせるようになる。
履歴書の見栄えを良くするために、好きでもない仕事を続けるというのは、愚の骨頂である。
たとえるのなら、老後に精力を残しておきたいからと、若いころにセックスを我慢するようなものだ。
分散とは無知に対するリスク回避だ。
だから、勝手知ったる者にとって、分散の手法はほとんど意味がない。
人間の主要資産が自分自身だとすれば、必須なのは心身の維持と強化である。
我々がすべきことは単純だ。
他人が強欲なときに臆病になり、
他人が臆病なときに強欲になりさえすればいい。
株を買うとき、わたしはレミングの集団移動の逆張りをする。
やる意味のないことを、うまくやれても意味は無い。
投資は合理的であらねばならない。
理解できないなら、金は出すな。
たとえ市場が十年間閉鎖されても、
保有しているだけで100%幸せと思える
ーーーこういう株だけを買いなさい。
さて、最近のバフェットは日本について、どう思ってるんだろう。
絶好の買い時であることに違いないと思うのだが。
ブルームバーグの記事より抜粋すると、
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=a3k4ms48gCnw
「私が日本株を持っていたら、ここ10日ほどの出来事が理由で売ることは決してしないだろう」
「このような突然の例外的な出来事は、本当に好い買いの機会を提供する」
バフェットは日本株に強気みたいだ。
さあ、バフェット流バリュー投資の絶好の機会だ。
何十年後も存在し続ける消費者独占型ビジネスを見つけよう。
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