中国のITサービスを体験してみた(その1:スマホ決済 WeChat Pay)
お盆休みに中国の深センに旅行してきました。
そのついでに、最近何かと話題のスマホ決済に挑戦してみました。
中国人は、キャッシュではなく、スマホで支払いをしてる。
そんなニュースをよく聞いてたので、いつかは自分もやってみたいと思っていました。
旅行前に、事前にネットで情報を集めますと。
・スマホ決済には、WeChat Pay(微信支付)、ALIPAY(支付宝)があり、中でも、WeChatPayがシェアナンバー1
・WeChatPayを有効するには、パスポート、中国の電話番号(SIMカードの電話番号で可)、中国本土の銀行口座が必要。中国の銀行口座開設には、中国での身分証や在留証明書が必要な場合もあるが、担当者によって対応が違う場合あり。中国工商銀行がユルいらしい。
・手っ取り早い方法としては、すでにWeChatPayを持ってる人からWeChatPayで送金してもらえば使える。
で、
結論から言いますと、
非居住者は中国本土の銀行で口座を開設することはできない。
(2017年8月現在)
すでにWeChat Payを持ってる人から送金してもらえれば使える。
(ただし、現金のチャージはできない)
その結論に至るまでのプロセスを綴ります。
まず、中国の電話番号取得のため、SIMカードを購入しました。
SIMカード売ってる窓口に行けば、なんの苦労もなくすぐ電話番号をゲットできます。
次に、口座開設するために銀行を訪問しました。
私は、以下の銀行に訪問
・中国工商銀行 福田口岸にある支店
・中国工商銀行 卓越広場にある支店
・中国建設銀行 卓越広場にある支店
・中国銀行 華強北にある支店
・花旗銀行(Citibank中国) 深セン支店
同行者は以下を訪問
・中国銀行
・平安銀行
合計7箇所全てに断られました。
理由は全て同じ、中国の居住者でないとダメだという理由です。
どうやら2017年の5月に国からお達しがあり、外国人への口座開設について厳しくなった模様です。
そんな失意のどん底で、このことをfacebookに書いたところ、
私の友達の友達の中国人と思われる方から、
「私の中国元をWeChatPayに送ってあげましょう」
とのありがたいコメントとともに、
WeChatPayに入金していただきました。
こんな感じで入金されます。
私から誰かに送金するのも簡単です。
送金する相手を選んで金額を入力するだけ。
10元送れました。
このようにチャット感覚でお金のやりとりができます。
ただし、WeChatPayは現金チャージができないことに注意しましょう。
中国に旅行する前に、誰かに送金してもらうか、現地で知り合った人に入金してもらうかしましょう。
では、早速使ってみます。
中国では、街中至るところに、どのお店にも、QRコードが付いてます。
街をブラブラすると、たくさん美味しそうなにおいがしてきます。
このお好み焼きみたいなの、美味しそう。
しかし、英語通じる人皆無です。
How Muchすら通じません。
向こうの言ってる中国語が分かりません。
そんな時はWeChatPay!
QRコードを読んで、
金額を入力する画面になるので、
店員さんに金額を入力してもらいましょう。
夕食はこのお店にしよう。
たらふく食った~
さあ、お会計。
お店のQRコードにスマホを合わし、
220元を送金します。
瞬間に決済終了
以上、WeChatPayのイメージを掴んでいただけたでしょうか?
このようなローカルなお店に最新のスマホ決済が導入されてるなんて、驚きです。
いや、よく考えてみたら、ローカルなお店こそWeChatPayです。
なぜなら、レジ事務、クレジットカード導入コスト・手数料、偽札対策を考えたらWeChatPayがお手軽だからです。
爆発的普及も頷けます。
そして、
自動販売機もWeChat Payなんです。
みんな現金を使ってません。
それより、スマホをかざしてます。
私も挑戦します!
商品を選び、画面下の決済種類を選びます。
「微信支付」ってのがWeChatPayです。
該当商品のQRコードが現れます。
スマホをQRコードに合わせます。
「今すぐ支払う」を押します。
って、こんな感じです。
その他、
話題のレンタル自転車もWeChatPayがないと利用できません。
レンタル自転車については、次回に続きます。
中国のITサービスを体験してみた(その2:自転車シェアリングサービス Mobike )
http://tatsuya1970.com/?p=9965
P.S.
つい最近ネットで見たこの記事について、一言。
コンビニの支払い、4割が現金派 – 電子マネーやクレカを使わない理由は?
http://news.mynavi.jp/news/2017/08/18/048/
電子マネーを使わない理由を抜粋しますと、
・少ない金額で使うのは抵抗がある
・コンビニくらいでは現金の方が早い
・いつも行くコンビには混んでいて現金以外だと迷惑そうなので
うーん、逆でしょう。
どう考えても電子マネーの方が現金より早いです。
電子マネーなら小銭を財布から探す煩わしさから解放されます。
また、最近、日本銀行が発表した
「モバイル決済の現状と課題」
http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/psrb170620.htm/
によると、
モバイル決済利用率は、
中国都市部で98%、日本では6%
だそうです。
モバイル決済についての良し悪しは色々な意見があります。
中国・日本の各国の事情があるので、一概に良い悪いとは言えません。
しかし、決済分野において、我が国は、中国に大きく遅れていることを自覚しないと道を見誤りかねないと思います。
いつまでも、「日本すごい」という民放番組を見たり、反中国本を読むことで、現実から目を背け、溜飲を下げてる場合ではないことは確かです。
ad
- Tweet
-
この記事が気に入りましたら、ぜひTwitter、facebookボタンをお願いします。
ブログを書くモチベーションになります。よろしくお願いします。
ビットコイン投げ銭ウィジェット
関連記事
-
深圳をブラタツヤ(2019.11)
2019年11月に「Maker Faire 深圳」に出展するために深圳に行ってきました。 11
-
ここ20年でアジアでのプレゼンスが中国に奪われたことを実感するグラフ
(上海 2009年2月撮影) ウォールストリートジャー
-
日本初のスマホ専門証券「One Tap BUY」でフェイスブックの株を1万円ほど買ってみた。
日本初のスマホ専業証券の「One Tap Buy」が6月1日から営業を開始しま
-
所要時間30秒でビットコインをはじめよう!
金融界ではフィンテックが流行ってるようです。 その中でも、仮想通貨ビットコインに使われ
-
オリジナル暗号通貨 TATSUYAコインを発行しました。~Bitcoin2.0 誰もが通貨を発行できる世の中になってきた
すごいことをしてしまった。 冗談のように聞こえるかもしれませんが、さきほど、私は、自分のオリジナ