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コンピューターが仕事を奪う

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20年前を思い出してみよう。1991年を。
たしかWindowsがまだ無い時代。MS-DOSの時代。
コンピューターなんか、ごく一部のマニアのものだった。
下手すりゃ、オタクって指差されてた。
そんなもん使うより手が書いた方が早い。
電卓で計算した方が早いなんてバカなことを言う人の方が主流だった。

それが、今やコンピューターなしでは生きていけない。
今の新成人、新社会人は、生まれたときからパソコンが当たり前の時代、デジタルネイティブばかりだ。
コンピューターは急速に業務を効率化させた。急速に世界を変えた。
そうした中、コンピューターに出来る仕事はどんどんコンピューターに奪われていった。
そのうち、高度な作業はコンピューターが持ち、単純作業を人間がする時代、つまり、人間が機械を使いこなすのではなく、機械が人間を下働きとして使う時代がもう目の前にせまっている。
本日とりあげる『コンピューターが仕事を奪う』は、その残酷な現実について警告の書であり、我々を導く書でもある。

では、コンピューターに仕事を奪われないためには、どうしたらよいか?
エクセルの達人になるとか、SNSを活用するとか、コンピューターを使いこなすことではない。
コンピューターが得意な分野、苦手な分野を把握し、人間にしかできないことを知り、自分のリソースをそこに集中することが重要なのだ。
コンピューターでは実現できず、一握りの人間しかできない能力をのばさないといけない。
文脈理解、状況判断、モデルの構築、コミュニケーション能力等を駆使することで達成できる仕事が、それだ。
本書は、職業人としてコンピューターに脅かされずにサバイブするためのヒントが満載だ。
グローバリゼーションの進展で、コモディティな産業、コモディティな労働者は、新興国の人間との競争に晒されいる。
そして、もっと手強いコンピューターという強敵がいる。
ついに本格的にコンピューターとの競争に突入する時代がやってきた。
いつからか数学を軽視してきた我々だが、そのしっぺ返しは意外に早く来るかもしれない。

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