*

トゥルー・グリット

公開日: : 映画感想文

コーエン兄弟の『トゥルー・グリット』観た。
コーエン兄弟の映画は
バイオレンス・スリラーの「ノー・カントリー」、「ファーゴ」
アブノーマルな不条理ドラマ「バートン・フィンク」「バーバー」
等と、娯楽映画のワイルドサイドを歩いたような作品ばかりで、独特な雰囲気があり、好き嫌いがはっきりと分かれる。
しかし、本作はコーエン節は影をひそめ、純粋な心打つヒューマンドラマに仕上がってる。
なので、コーエンが苦手な人にも大丈夫だと思う。

コーエン兄弟は
1996年の「ファーゴ」では、理不尽で凄惨な事件ばかりのアメリカ社会を描いたが、ラストシーンでは一縷の希望を残した。
2007年アカデミー賞受賞作「ノーカントリー」では、もはや現代のアメリカには希望はない、絶望しかないと投げかけた。
そのコーエン兄弟が、今度は西部劇、それも希望あふれる映画を撮った。
アメリカにまだ希望のあった時代を舞台とすることで、この混沌とした現代へ希望を届けようとしたのだろうか。
まあ、これは考え過ぎだろうけどね。
「トゥルー・グリット」とは「本当の勇気」という意味。
題名どおり、勇気と希望の物語だ。
14歳の少女の勇気と希望の物語であり、
年老いた保安官の勇気と希望、そして再生の物語でもある。
少女が非情な世界へ踏み込むというところから、
コーエン流「不思議の国のアリス」ともいえる。
なんといっても、この少女の存在感が凄い。
賞レース常連の他の俳優たち(ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン)を完全に食ってる。

この少女の勇気と信念に、パワーを与えてもらった。
僕たちも、ちょっとした勇気で一歩を踏み出せば、ものごとは思う方向へ進み出すはず。
そして、周りにも良い影響を与える事ができるはず。
勇気と信念と希望を持って生きよう!


ad

    この記事が気に入りましたら、ぜひTwitter、facebookボタンをお願いします。
    ブログを書くモチベーションになります。よろしくお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事が良かったらビットコインで寄付をお願いします。
ビットコイン投げ銭ウィジェット



関連記事

ヒックとドラゴン

「周りと違うSTRANGEな少年が、動物との冒険とともに成長していく物語」 というハリウッド娯楽映画

記事を読む

『君の名は。』を観て。 

          『君の名は。』が空前の大ヒットを飛ばしています。   高校生の男女の入れ替わりの

記事を読む

マン・オブ・スティール

スーパーマンのリメイク 「マン・オブ・スティール」を観ました。 映画「スーパーマン」にあった

記事を読む

【ネタバレあり】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を観て

        ※ネタバレだらけですので、ご注意ください。       僕が最初にスターウォーズを

記事を読む

no image

プラダを着た悪魔

今日の日曜洋画劇場はアン・ハサウェイ主演の『プラダを着た悪魔』だった。 何度観てもいい映画。 見終わ

記事を読む

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

ad

2024年Tatsuya’s Blog 年間アクセスランキング

    2024年最後のブログは、毎年恒例の 「Tatsuya’s

Tatsuyaの2024年劇場映画ベスト3

      今年を振り返る自己満足企画「個人的映画ベスト3」です。今

トム・ヨークのライブに行ってきたよ

  11月19日、広島文化学園にRadioheadのボーカルのトム・ヨ

プラ鉄への道

  この記事は 3D都市モデル Project PLATEAU Adv

映画「シビル・ウォー」観た。

  映画「シビル・ウォー」観た。 ポスターのようなハリウッドスペクタ

→もっと見る

    • 1809132総閲覧数:
    • 16今日の閲覧数:
    • 203昨日の閲覧数:
    • 2現在オンライン中の人数:
    • 2014年4月29日カウント開始日:
PAGE TOP ↑