映画『ゲット・アウト』を観て
先週、『ゲット・アウト』という映画を観た。
ポスターから察するに、残酷拷問ホラー映画のように見える。
残酷な映画は好きじゃない僕は、当初アウトオブ眼中、ノーマークだった。
しかし、僕がフォローしてるTwitter民の間では絶賛されていた。
僕に嗜好が近い方達が絶賛するのならばと、恐る恐る観にいった。
で、
観終わって、
「いやー、やられた!」
って膝を打ちたくなったほど、
ほんと、よくできた話だった。
黒人の青年が、初めて白人のガールフレンドの実家に訪問するというストーリー。
典型的な白人の家庭。
その設定だけでも、何かが起こる悪い予感がする。
最初から、どこか何かがおかしい、何とも言えない違和感、不気味な雰囲気、不穏な空気が流れていく。
とはいえ、どことなくユーモアがあり、コメディな部分もあったりと、観客を窒息するほど息苦しくはさせない。
そして、最後の30分前くらいに、すべての謎が分かった時の「あっ」というアハ体験と、身も毛もよだつ恐怖感。
一応、ホラー映画に分類されるようだが、直接的なグロい描写はない。
1箇所だけ、グロい行為を連想させる場面はあるが、地上波でもカットされないレベルだと思う。
繰り返すが、ポスターを見る限りでは残酷ホラーのように見えるが、そんなことはない。
グロいシーンは無くとも、すごく怖い。
ホラー映画の怖さ、面白さって本当はこういうものなんだと思う。
そして、前半にうまく散りばめられた伏線や疑問点を、一気に後半30分くらいで回収する脚本の巧みさ。
豪華スター、超絶CGを使わなくても、脚本のうまさに、地味な設定でもこれだけ面白いものができる。
また、人種問題を扱った社会派映画という側面もあり、リベラルを気取ったオバマ支持者が、トランプ支持者に変わったのは、こういう人たちなんだろうなって、アメリカの闇の深さも伺える。
そっちの方が何倍も怖い。
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