仕事は楽しいかね? 2
今週の本も日曜日の夕方にピッタリな題名の本
「仕事は楽しいかね2」
をご紹介します。
これは、先週紹介した「仕事は楽しいかね」の続編です。
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=4734827
前作では、マンネリに悩み、仕事がおもしろくないと感じている男性が、メンターからの助言により、昇進していくという話でした。
「明日は今日と違う自分になる」
そのために失敗を恐れずに、どんどんトライしなさいということを教えてくれました。
今回は、その主人公が、出世し管理職になったがために、より深い悩みに直面することとなり、再びメンターに教えを請うという形で物語は展開し、「ほんもの の上司」とはどういうものかを教えてくれます。
いろんな人に「今までで心底優れていると思えた上司とは?」ときくと、
どれだけ自由だったかということが共通して返ってきます。
・自分を信頼してくれた
・みんなをお役所主義から解放してくれた
・干渉しなかったし、ほかの人が干渉するのも許さなかった
それでは、優れた上司に「よい部下とはどんな部下か?」ときくと、
部下たちとまったく同じ回答が返ってきます。
それは、どれだけ自由だったかということ。
よい部下は、部下を監視する義務、すなわち管理したり命令したりする義務から解放してくれます。
・何をしなければならないか、私より部下のほうがよく分かっていた。
・求めるべきものを部下のほうが教えてくれた。
・上司よりもいい仕事をするから、何も心配もいらない。
つまり、「ほんもの」の上司と部下は、互いを管理の苦痛から解放しているのです。
指示を与え、監督し、チェックするなどという無駄な管理体制は意味を持たなくなるのです。
ほとんどの職場は小学校のよう。
大学をおもわせる職場はほんの一握りです。
小学校は、ルールを教え、あれこれ小言を言うところですが、
大学は自由と発見の場で、能力を引き出すところです。
職場も大学と同じであることが理想です。
しかし、実際には、小学校のようなところばかりかもしれません。
どれだけ管理というものに莫大なエネルギーを費やしていることでしょう。
そのため、いつのまにか管理職は「人を管理することが仕事」だと勘違いしています。
管理職の仕事は、管理することではありません。
優れた管理職は、人を管理するというお役所体制から部下を解放させるために戦っています。
そういった、優れた上司に、優れた部下が集まってきます。
部下が無能だと嘆く者は、自分が無能であることに気づいてないだけなのです。
そして、この言葉には、ギクリとしました。
「ほんもの」の部下を持ちたければ、自らが「ほんもの」の上司にならなければいけない。
この人についていけば、自分をレベルアップさせてくれる。
自分の才能を引き出させてくれる。
そういう上司に「ほんもの」の部下はついてくるのです。
経営の名書「ビジョナリー・カンパニー2」にも同じような記述がありました。
時代を超えた成功の秘訣の1つとして。
「適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろす」
ということを挙げてます。
具体的には、
・「何をすべきか」ではなく「誰を選ぶか」からはじめれば、環境の変化に適用しやすくなり、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる。適切な人材なら厳しき管理する必要はないし、やる気を引き出す必要もない。
・最高の人材は最高の機会の追求にあてる。(問題の解決にあててはいけない)
人から、指示されたり、命令されるのは、誰もがイヤなものです。
同様に、上司も、人に指示をしたり、命令するのは、煩わしいものです。
だから、その煩わしさを解放してくれる人は、とても優秀に見えます。
当り前なことなんだけど、この本のおかげで、
「ほんもの」の上司、「ほんもの」の部下になれるヒントを頂きました。
【参考図書】
仕事はたのしいかね
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=4734827
ビジョナリー・カンパニー2
http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2353582
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