たかが英語!
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本
楽天イーグルス日本一、おめでとうございます。
昨日その瞬間をテレビで観てました。
オーナーの三木谷社長も星野監督とガッチリ握手してましたね。
そんなことはさておき、今日は楽天優勝にちなんで、三木谷社長の本を紹介します。
あの物議を呼んだ英語社内公用語についての本
「たかが英語」
たかが英語! 三木谷 浩史 講談社 |
日本人同士が英語で会話する意味があるのか
英語ができなければ通訳を雇えばいいではないか、
英語の必要な一部の人間だけ英語を使えればじゅうぶん、
なにも全社員が英語を使える必要はない、
たとえある程度英語を使えるようになったとしても、英語を母語にする人たちとビジネスでまともに闘えるのか、
英語に堪能な奴が仕事もできるとは限らないのではないか
英語公用語化に限らず、英語教育の話をすると、毎回このような反対意見が出ます。
そして、TOEICの点数を昇進の条件にすることには、こんな反対意見がでます。
「英語ができないが仕事ができる社員が出世できないのはおかしい」
「英語ができるが仕事ができない社員が出世するのはおかしい」
たしかに、今の現時点だけをとらえたら、その通りなのですが、とても近視眼的な意見にすぎません。
そういう人には、英語をパソコンに置き換えると理解できるでしょう。
「パソコンができないが仕事ができる社員が出世できないのはおかしい」
「パソコンができるが仕事ができない社員が出世するのはおかしい」
ここでパソコンができるというのは、エンジニアレベルではなく、ワード、エクセル、パワポが普通に使えるレベルを指します。
今この世の中にワード、エクセルが普通に使えなくて、仕事ができる人間がいるでしょうか?
こういう議論をきくと、20年くらい前にパソコンがオフィスに普及し始めたころのことを思い出します。
パソコンを触ったことのない中年サラリーマンの悲鳴と開き直りがこだましました。
「パソコンなんかできなくても、仕事とは関係ない」
「誰かに打たせばいいじゃないか」
「手で書いた方が早い」
今きいたら、吹き出してしまうことが真剣に叫ばれてました。
だれも、パソコンの高度な技術者になれとは言っていません。
ワード、エクセルの簡単な機能を使えればいいだけ。
パソコンは単なるツール、道具にすぎません。
たかがパソコンです。
今や、ワード、エクセルができない上司はいないですよね。
では、これを英語に置き換えてみますと
「英語なんかできなくても、仕事とは関係ない」
「通訳がいればいいじゃないか」
「日本語で十分だ」
英語も同じ。
誰もペラペーラになれ、バイリンガル、同時通訳者になれとは言ってません。
日本以外の世界の人たちは英語を話します。
メチャクチャな英語でも自信もって話します。
英語もパソコンと同じツール、道具に過ぎません。
たかが英語なのです。
経営者が社員全員に
「今後、業務にパソコンが必須なので、パソコンの操作を覚えてください」と通達するのと、
「今後、業務に英語が必須なので、英語を使えるようにしましょう」と通達するのはまったく同じレベルの話なのです。
たしかに、今は英語ができても無能なビジネスマンはたくさんいます。
一方で、仕事ができる優秀な人は今まで勉強してなかっただけで、いざ英語の勉強を始めると、もともと地頭があり、タイムマネジメント、スケジュール管理、目標達成意欲など基礎能力が高い人間なので、英語の習得は早いらしいです。
そして、何度もいうけど英語はたんなるツールなので、みんなが英語ができるようになると、本当の実力によって評価されるようになり、自然と英語だけできる人間は淘汰されるのです。
そして、英語が必要な最大の理由は、
少子高齢化
今ある日本の全ての問題はこれに起因します。
縮小する国内マーケットよりも、
急成長する日本以外の世界に出なきゃいけないってことです。
サムソンなどの韓国企業、K-POPが世界中を席巻しているのは、
国内マーケットが貧弱なので外に出ざるを得なかったからです。
サムソンはTOEIC900点ないと入社すらできません。
そして、モノづくりの時代から情報化の時代へと、時代は大きく動いています。
そのためには英語は必須です。
なぜなら、最先端のインターネット技術のほとんどは英語で発信されるからです。
今の時代に日本語訳を待つようなヒマはありません。
それと同じように、世界中のニュースのほとんどは英語で発信されます。
日本のニュースしか触れてないと、今世界で何が起こってるか分からなくなります。
今までは、日本語という参入障壁で国内市場を守ってきましたが、
少子高齢化で国内市場は大幅に縮小し、いずれ、私たちが望もうが望まなくても、海外へ打って出なくならない時代が来るのは明白です。
そのために今からでも遅くはありません。
グロービッシュでいいので、基礎的な英語力を備えておきたいものです。
最後に三木谷社長の言葉で締めくくります。
もし日本人が英語力を身につけ、グローバルなコミュニケーションができるようになれば、日本は世界でも類を見ないほど経済的に強い国になるだろう。日本人が従来から備えている勤勉さ、技術力、デザイン力に、グローバルなコミュニケーション能力が加わるのだから当然だ。
おそらく5年後、あるいは10年後、「あのとき英語化していて本当によかった」と、僕らはきっと思うはずだ。国内マーケットだけを相手にビジネスをするのか、世界のマーケットを見てビジネスをするのか。それによって結果はまったくちがってくるからだ。
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