『草刈りゲーム』eスポーツイベント開催(中編:システムの変遷)
前回は、草刈りゲームのアイデアがでて、実際にeスポーツ大会開催までの3年もの道のりを語りました。
今回は、その3年の技術の試行錯誤の歩みです。
初期型(2019年3月)
ハッカソンのときのプロトタイプです。
草刈機につけた、振動センサーとソラコムのGPSモジュールをラズベリーパイ経由で、ウイングアーク1stのモーションボードで草刈りした場所をプロットしてます。
草刈してるかの判定: 振動センサー
草刈りした量: GPSモジュールでプロットした面積
マイコンボード; ラズベリーパイ
ビジュアル化:モーションボード
2代目(2020年3月)
つくばのMakerFaireで展示したときのバージョンです。
黄色の網掛けが初代との変更箇所です。
マイコンボードをWio LTE
ビジュアルはSORACOM ラグーンにしました。
このころ、Wio + ソラコムが流行ってました。
派生品
MakerFaireでは、せっかくなので、冗談でAR草刈り機を作ってみました。
3代目(2021年5月)
新型コロナ感染症で「草刈りゲームeスポーツ大会」が中止にならなければ、これが最終形態でした。
草刈り中にマイコンが外れてしまうことが多々あり草刈機にマイコンを固定するのは難しい中、マイコンを草刈りする人に装着すればいいじゃんという逆転の発想でした。
Unityで作成したゲームのビジュアルを考えて、GPSでプロットする方式から、草刈り機が動いてる間ゲームができるという形に変えました。そのために、草刈機が稼働していればゲームパッドとPCの間の線をリレーで繋げるようにしました。
ゲームは、簡単にメタバース内のゲームを作ることができるclusterにしました。
草刈りゲーム開発中、ずっと悩んでいたのが、草刈りをしているということを何で感知するかということ。
振動センサーでは、草刈り機が稼働してることは分かりますが、本当に草を刈ってるかどうかは分かりません。(エンジンをかけてるだけで草を刈ってないかもしれない)
つくばのMakerFaireで展示した時に、ある来場者の方から草刈りしてるかしてないかの音を機械学習させればいいのではないかとのアドバイスをいただいたので、試行錯誤したのが以下のツイート。
結局うまくいかなかったですが。
草刈りゲームで、本当に草刈りをしてるかどうかを音で判別できるかどうか、昨日半田付けした音声モジュールをM5Stackに繋げて、フーリエ変換ってさっぱり分からないけどネットにあったコードをコピペして周波数成分を調べてみた。
草刈りしてるときしてないときに、なんか差があるような気がしてきた。 pic.twitter.com/7BJtwAmJoA— たつや (@tatsuya1970)
最終形態 (2022年5月)
3代目から草刈り機側は変化していませんが、ゲーム部分を大幅に変更しました。
ゲームをPhoton+WebGLベースで、Webでできるようにしました。
よってゲームパッドをM5Stackでリレー制御しなくてもよくなり、シンプルな形になりました。
clusterでは、センサーデータをcluster内のキャラクターに反映させるなどの外部からの干渉ができないため、3代目ではゲームパッドに干渉していました。
これだとM5Stackとリレーを繋げたゲームパッドがないとeスポーツ大会ができない。ゲームパッド、M5Stack、リレーを持っているのは私だけだし、ゲーム中に本当にズルをしていないか監視しないといけないので、コロナ禍の中、ゲームプレイヤーを1カ所に集める必要があるなど悩んでいた。
Photon + WebGLにすることで、直接センサーデータをゲームに干渉することが可能になり、悩み事が解決しました。
以上、ここまでの試行錯誤のおかげで色々なことを学びました。
ハードウェアからソフトウェア
M5Stack、AWS、Unity、Cluster、Photon などなど
このように最終目標が決まっていれば、やらざるを得ないので、関連の技術がいろいろと学べますね。
後編へ続く
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